【3月31日 AFP】ローマ法王庁は30日、故ヨハネ・パウロ2世（John Paul II）の墓をサンピエトロ大聖堂（Saint Peter’s Basilica）地下から聖堂内へ移す計画があるとの報道を否定した。伊ANSA通信と日刊紙スタンパ（La Stampa）が前週末、法王庁の特別委員会が移動を許可したと報じていた。

　バチカンの広報局長フェデリコ・ロンバルディ（Federico Lombardi）神父はAFPの取材に対し、「全く決めていない。ヨハネ・パウロ2世の列福が行われるまで判断はできない」と述べた。

　ANSA通信はヨハネ・パウロ2世の墓について、石碑を設置するか、防腐処理を施したヨハネ・パウロ2世の顔を見ることが可能な聖遺物箱を設置するという2つの提案があったと報じた。一方スタンパは、ヨハネ・パウロ2世の列副後、聖堂内に墓が移されると報じていた。サンピエトロ大聖堂内には、すでに法王11人の墓がある。

　現在、ヨハネ・パウロ2世の遺体は、法王約60人と女王2人、皇帝1人が埋葬されている地下墓所内に、聖ペテロ（Saint Peter）のものとされる墓のそばに安置されており、毎日1万5000-2万人の信者が訪れる。(c)AFP