【3月27日 AFP】(写真追加)宇宙船開発企業、米エックスコア・エアロスペース(XCOR Aerospace、本社:米カリフォルニア州)は26日、観光用の2人乗りスペースシャトル「リンクス(Lynx)」の開発計画を発表した。CEOのJeff Greason氏が記者会見で明らかにした。

■1000万円で無重力体験

 リンクスはロケット動力だけで、飛行機のように離着陸する。「ゼロから開発する」という機体はビジネスジェット機より少し小さい全長8.5メートルで、パイロット1人、乗客1人の2人乗り。「リンクス・マークワン(Lynx Mark I)」はマッハ2(音速の2倍)の速度で高度61キロメートルまで上昇、3分間で大気圏外に達し、乗客は無重力にほぼ近い浮遊体験ができる。

 試験飛行は2010年、初の商用飛行はその2年後を目指す。1日4回、1回あたり約30分間の飛行が行われる予定だ。1人あたりの料金は約10万ドル(約1000万円)で、英ヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)が2010年から予定している宇宙旅行の約半額だ。

■飛行士は元NASAパイロット

 テストパイロットをつとめる米航空宇宙局(NASA)の元宇宙飛行士、Rick Searfoss氏は「1998年に引退した後、再び宇宙に戻ることになるとは夢にも思わなかったけど、2年前からは妻に『宇宙に行けるかどうかではなく、いつになったら行けるかの問題だ』と言ってきた。今回の大きな違いは、妻も私に同行できるということ」だと語った。(c)AFP