【3月26日 AFP】(一部修正)元メジャーリーガーのホセ・カンセコ(Jose Canseco)氏が、自身2冊目となる著書でニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のアレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)にステロイドのディーラーを紹介したと主張していることが、米フリーライターのウェブサイト上で明らかにされた。

 ケンブリッジ(Cambridge)近郊在住のフリーライター、ジョー・ラビン(Joe Lavin)氏は現地25日、自身のウェブサイト上のコラムで翌週に発売予定となっているカンセコ氏の著書「Vindicated: Big Names, Big Liars and the Battle to Save Baseball」を地元の本屋で見つけ購入したとしている。

 カンセコ氏は2005年に出版された著書「Juiced」で自身のステロイド使用を認めると同時に、マーク・マグワイア(Mark McGwire)氏をはじめその他の選手も運動能力向上薬を使用していたことを告発し、MLBを大きく揺るがせている。

 2007年12月に公表されたジョージ・J・ミッチェル(George J. Mitchell)元上院議員の薬物調査報告書では、80人以上の選手とステロイドとの関わりが公表された。

 ラビン氏は、カンセコ氏の新たな著書ではロドリゲスやロジャー・クレメンス(Roger Clemens)やマグリオ・オルドニエス(Magglio Ordonez)のステロイド使用に関し書されていることを明らかにしている。

 著書でカンセコ氏は、ロドリゲスに「名の通ったステロイドの供給元」を紹介したとし、またロドリゲスはカンセコ氏の夫人と関係を持とうとしたと主張している。

 カンセコ氏とオルドニエスは2001年シーズンにシカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)で共にプレーしており、米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙は1月、カンセコ氏がオルドニエに対し、カンセコ氏を支援するプロジェクトに投資すれば著書では名指ししないと働きかけたと報じているが、ラビン氏によるとカンセコ氏は著書の中でこの事実を否定している。

 また、クレメンスはミッチェル氏の報告書でカンセコ氏の自宅で開かれたパーティーに出席したとされ聴聞を受けているが、カンセコ氏はこの事実を否定しているとされている。

 クレメンス氏は、元トレーナーのブライアン・マクナミー(Brian McNamee)氏がクレメンスのステロイド使用をミッチェル氏の報告書で告発した後も、一貫してあらゆる不正行為を否定している。

 クレメンス氏は公聴会の宣誓証言で禁止薬物使用を否定したことが偽証罪にあたるとして現在調査を受けている。(c)AFP