【3月17日 AFP】コソボ(Kosovo)北部のミトロビツァ(Mitrovica)で独立に反対するセルビア系住民が国連(UN)管理下の裁判所を占拠していた事件で、国連の警察部隊と北大西洋条約機構(NATO)の治安部隊は17日、強行突入を試みたが手りゅう弾などで反撃され、30人以上が負傷した。これを受け、国連はミトロビツァ北部のセルビア系居住地域からの一時退避を決めた。

 ミトロビツァでは、前月のコソボ独立宣言に反対するセルビア系住民が14日以降、国連管理下の裁判所の占拠を続けていた。17日午前5時30分ごろ(日本時間午後1時30分ごろ)、国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の警官隊とNATO主体のコソボ国際治安部隊(KFOR)が裁判所を包囲。建物奪回のため突入したが、手りゅう弾や機関銃で反撃され、UNMIK警察官25人とKFOR要員少なくとも8人が負傷した。

 コソボ警察の広報によると、当時裁判所には50人以上のセルビア人が立てこもっていたという。UNMIK警官隊が敷地に突入したところ、手りゅう弾によるものとみられる爆発が起きた。

 ワルシャワ(Warsaw)のポーランド警察の広報によると、負傷したUNMIK警察官のうち少なくとも22人は同国が派遣した要員だった。(c)AFP