【3月17日 AFP】セルビアからの独立を宣言したコソボ(Kosovo)で17日、セルビア系住民が占拠を続けるミトロビツァ(Mitrovica)の裁判所を現地駐在の国連(UN)の警察部隊と北大西洋条約機構(NATO)軍主体の国際治安部隊(KFOR)が包囲した。

 ミトロビツァでは14日、コソボ独立に反対するセルビア系住民約300人が国連が管理する裁判所に侵入し、建物を占拠。これらの住民の多くは、1999年にコソボが国連統治下に置かれる以前の司法当局職員で、独立裁判所の設置を要求していた。

 現地警察によると、国連の警官隊とKFOR部隊は、現地時間午前5時(日本時間午後1時)、「裁判所奪還作戦」に備えて建物を装甲車で包囲したという。

 プリシュティナ(Pristina)のコソボ警察広報はAFPの取材に対し、「裁判所の奪還を目指す作戦行動が、国連の警察部隊も加わって始まった」と語った。

 週末にかけて行われた国連当局者との交渉が決裂したことから、セルビア人側は退去を拒否。国連警察とKFORによる裁判所包囲が始まった時点で、建物に何人が残っていたのかは分かっていない。(c)AFP