【3月12日 AFP】2000年に113人の死者を出したエールフランス(Air France)航空の超音速旅客機コンコルド(Concorde)墜落事故の刑事責任を追及していた仏検察当局は11日、米コンチネンタル航空(Continental Airlines)と同社整備士ら事故責任者4人に過失致死傷罪を適用、予審裁判所に公判開始の決定を請求した。

 フランスの事故調査報告は、コンチネンタル機から滑走路に落下した金属片が、後にコンコルドのタイヤを破損させたのが事故の一因としている。

 仏ポントアーズ(Pontoise)のBernard Farret次席検事は11日、コンチネンタル航空と事故責任者4人について、予審裁判所に公判開始の決定を請求したと発表。落下した金属パーツをコンチネンタル機に取り付けたとみられる整備士も含まれているという。

 同事故は2000年7月25日、パリ(Paris)のシャルル・ド・ゴール国際空港(Charles de Gaulle Airport)で発生。コンコルドが離陸直後に墜落・炎上し、乗客乗員109人全員と地上にいた4人の計113人が死亡した。

 調査では、コンチネンタル機から落下した金属片をコンコルドが踏んでタイヤが破裂、燃料タンク内に大量のゴムの破片が入り込み炎上につながったことが明らかになっている。

 Farret次席検事は、非標準パーツを取り付けたとされるコンチネンタル航空のジョン・テイラー(John Taylor)整備士と、同社メンテナンス部門幹部のスタンリー・フォード(Stanley Ford)氏、さらにコンチネンタル航空自体を過失致死傷罪に問うと述べた。

この他に、欧州航空防衛大手EADSの元コンコルド部門責任者Henri Perrier氏、仏民間航空総局の元メンバーClaude Frantzen氏も、訴追対象者として名前が挙がっている。(c)AFP