【3月11日 AFP】男子マラソン世界記録保持者のハイレ・ゲブレセラシェ(Haile Gebrselassie、エチオピア)の代理人は現地10日、北京の大気汚染が健康に与える影響を理由に、同選手が北京五輪のマラソンを欠場することを明らかにした。

 ゲブレセラシェの代理人を務めるJos Hermans氏は、AFPの電話取材に対し「彼が北京でマラソンを走ることはないだろう。100%ではないが、気温と湿度の高さに加え大気汚染を理由に欠場することになるだろう。99%は確かだ。彼はキャリアを危険に晒したくないと考えており、2012年のロンドン五輪で走る意向を持っている。彼の夢はマラソンで初めて2時間3分を切ることだ。彼にとってはこのことの方が五輪でさらに金メダルを獲得するよりも重要だ」と語っている。

 また、同氏はゲブレセラシェが北京五輪の10000メートルに出場する意向であるとしているが、そのためには5月24日にオランダのヘンゲロ(Hengelo)で開催される国際グランプリ(IAAF Grand Prix)のタレスFBKゲームズ(THALES FBK-Games)の後に発表される同種目のエチオピア代表の選考に残らなければならず、Hermans氏は「10000メートルの出場権を逃した場合、彼がどうするのかは分からない」としている。

 国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)は、8月8日に開幕する北京五輪の長距離種目に対する懸念を以前から示しており、選手の健康状態に危険を及ぼすような状況であれば、マラソンを中止する可能性を示唆している。(c)AFP