【3月7日 AFP】アイスランド人歌手ビョーク(Bjork)が2日の上海(Shanghai)公演中に「チベット」を連呼して叫んだ件で、中国当局がビョークに対する非難の声明を出した。

 ビョークは、公演で歌った『Declare Independence(独立を宣言しよう)』という曲の最後の部分で「チベット、チベット」と叫んだという。この件について、レイキャビク(Reykjavik)の中国大使館は次のような声明を発表した。

  「ビョークさんが上海で取った行動に、中国の人々は強い憤りを感じている。中国は多民族国家であり、チベットは古代から中国の不可分の一部だ。これが国際社会の認識とされており、チベットを独立国家として認めている国はひとつもない。チベットを中国から独立させようとするいかなる試みも、中国人と正義を重んじる世界中の人々から、必ず反対を受けるだろう」

 問題となった『Declare Independence』はもともと、デンマークに属するグリーンランドとフェロー諸島の独立運動について書かれた曲。

 ビョークがチベット独立を支援するのは今回が初めてではない。1996年に米サンフランシスコ(San Francisco)で行われた「フリー・チベット(Free Tibet)」コンサートにも出演している。(c)AFP