【2月29日 AFP】石破茂(Shigeru Ishiba)防衛相は29日の記者会見で、イージス艦衝突事故の引責辞任について「いつでもそういう可能性はある」と述べ、これまでにない強い表現で辞任を示唆した。

 ただし記者会見後の衆院予算委員会では、「今の時点で軽々に『辞めます』と言うことが、つらい思いをしている方の気持ちに応えることだとは思っていない」と話し、即時辞任の可能性は否定した。

 自衛隊最大のイージス護衛艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突し、漁船乗組員2人が行方不明になった前週の事故を受け、野党からは石破氏の辞任要求が出ている。

 責任問題について福田康夫(Yasuo Fukuda)首相は、「防衛省の現状を一番理解しているのは石破氏」とした上で、「石破氏の手で防衛省改革を成し遂げてもらいたい」と改めて防衛相を擁護した。

 石破氏が辞任することになれば、前年9月の福田政権発足以来、初の閣僚辞任となる。(c)AFP