【2月28日 AFP】F1、ルノー(Renault)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が27日、2月初めに行われたスペイン・バルセロナで行われたテスト走行で、マクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)に向けられた人種差別的な行為について、大袈裟に受け止めていないことを明らかにした。

 スペインのラジオ局カデナ・セール(Cadena Ser)のインタービューの中でアロンソは「おそらく、それは誇張されているよ。僕がイタリアのモンツァ(Monza)で優勝した時も観客から中指を立てられたが、それがスポーツってものだ」と語った。

 一方、スペインのアス(AS)紙は、同じインタビューの中でハミルトンに対する侮辱行為はどんなものでも断固として非難されるべきだとアロンソが話していたことも併せて伝えている。

 ハミルトンは、2月1日から3日にかけてバルセロナで行われたF1テストで、黒いかつらに黒く化粧をし、表にはハミルトンの家族、また裏には「アロンソ、ナンバー1」と書かれたTシャツを着た観客のグループから侮辱的な行為を受けていた。

 スペインのファンが行った行為は、2007年シーズンにマクラーレン・メルセデスに所属していたスペイン人のアロンソをチームが犠牲にして、ハミルトンをひいきに扱ったことへの報復行為と考えられている。

 この件に関して、国際自動車連盟(Federation Internationale de l’Automobil、FIA)は、2008年シーズンにスペインのバルセロナとバレンシアで開催される予定の2大会を中止にする可能性もあると警告を発している。

 またアロンソは同ラジオ局のインタービューの中で、2008年シーズンに優勝できる可能性について、「30パーセント程」と話している。(c)AFP