第80回アカデミー賞監督賞他獲得のコーエン兄弟は「双頭の監督」
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【2月25日 AFP】第80回アカデミー賞(80th Academy Awards)では『ノーカントリー(No Country for Old Men)』のジョエル・コーエン(Joel Coen、53)とイーサン・コーエン(Ethan Coen、50)の兄弟監督が作品賞および監督賞に輝き、「二つの頭は一つの頭に勝る」ことを証明した。
■『ノーカントリー』で現代屈指の映画製作者の地位確立
麻薬取引後の米国とメキシコの国境に残された死体の山の映像から始まる『ノーカントリー』は、ブラックユーモアを通じて暴力や人間の死を描くコーエン映画の真骨頂が発揮されたといえる。
商業的にも成功した『ノーカントリー』は批評家に好評をもって迎えられ、さらにアカデミー賞も受賞したことで、兄弟は現在最高の映画製作者としての地位を確実なものにした。
『ノーカントリー』の出演者ジョシュ・ブローリン(Josh Brolin)は、今月開かれた第14回映画俳優協会賞(14th Annual Screen Actors Guild Awards)の授賞式で、コーエン兄弟について冗談めかして「イカれた映画をつくるイカれた人たち」と評した。また、最近のインタビューでも「2人の監督と1つの映画の仕事をするのは特別な体験だった。妙な経験でもあったけどね。(コーエン兄弟は)頭を二つ持つ1人の人間のようだった。互いの感性を熟知しているから、彼らの思いどおりに仕事が進むんだ」と絶賛している。
■幼年時代からテレビ映画を8ミリカメラで「リメイク」
映画製作で息のあったコンビを見せるイーサンとジョエルは、「双頭の監督」とも呼ばれる。
兄弟の監督デビュー作は1984年の犯罪スリラー『ブラッドシンプル(Blood Simple)』。以来、30年近くにわたって2人は歪んだユーモアや不気味さに彩られた特徴ある作品を次々と生み出してきた。
イーサンとジョエルはミネソタ(Minnesota)州セントルイスパーク(St Louis Park)の大学教授の家庭に生まれ育った。幼い頃から映画に興味を示し、テレビで見た映画を8ミリカメラで「リメイク」していたという。
ジョエルがニューヨーク大学(New York University)で4年間、映画学を専攻していた頃、イーサンはプリンストン大学(Princeton University)で哲学を学び1979年に卒業した。
卒業後、ジョエルはサム・ライミ(Sam Raimi)監督の『死霊のはらわた(The Evil Dead)』(1981年)の編集をつとめ、3年後の1984年、ジョエルが監督、イーサンが脚本を担当した『ブラッドシンプル』で、兄弟コンビによる映画製作が開始される。
『ブラッドシンプル』で描かれた夫と妻とその愛人の間で繰り広げられるブラックな三角関係は、その後、コーエン映画のトレードマークとなる。この映画で妻を演じたフランシス・マクドーマンド(Frances McDormand)は、後にジョエルの妻となり、数々のコーエン映画に登場している。
■「ゆがんだユーモア」「血塗られた暴力」の2つの世界
兄弟は、2本のコメディ映画『バートン・フィンク(Barton Fink)』(1991年)、『未来は今(The Hudsucker Proxy)』(1994年)で注目を集めた後、1996年の『ファーゴ』で映画界での評価を確実にした。
その後、『ビッグ・リボウスキ(The Big Lebowski)』(1998年)、『オー・ブラザー!(O Brother, Where Art Thou?)』(2000年)などのコメディを撮った後、兄弟は妻に浮気された床屋の悲喜劇を描いた『バーバー(The Man Who Wasn't There)』(2001年)で再びフィルム・ノワール路線に復帰した。
このほか、兄弟の代表作にはジョージ・クルーニー(George Clooney)とキャサリン・ゼタ・ジョーンズ(Catherine Zeta-Jones)が主演したコメディ、『ディボース・ショウ(Intolerable Cruelty)』(2003年)や、1955年の犯罪コメディ『マダムと泥棒』をトム・ハンクス(Tom Hanks)主演でリメイクした『レディ・キラーズ(The Ladykillers)』(2004年)などがある。(c)AFP/Rob Woollard
■『ノーカントリー』で現代屈指の映画製作者の地位確立
麻薬取引後の米国とメキシコの国境に残された死体の山の映像から始まる『ノーカントリー』は、ブラックユーモアを通じて暴力や人間の死を描くコーエン映画の真骨頂が発揮されたといえる。
商業的にも成功した『ノーカントリー』は批評家に好評をもって迎えられ、さらにアカデミー賞も受賞したことで、兄弟は現在最高の映画製作者としての地位を確実なものにした。
『ノーカントリー』の出演者ジョシュ・ブローリン(Josh Brolin)は、今月開かれた第14回映画俳優協会賞(14th Annual Screen Actors Guild Awards)の授賞式で、コーエン兄弟について冗談めかして「イカれた映画をつくるイカれた人たち」と評した。また、最近のインタビューでも「2人の監督と1つの映画の仕事をするのは特別な体験だった。妙な経験でもあったけどね。(コーエン兄弟は)頭を二つ持つ1人の人間のようだった。互いの感性を熟知しているから、彼らの思いどおりに仕事が進むんだ」と絶賛している。
■幼年時代からテレビ映画を8ミリカメラで「リメイク」
映画製作で息のあったコンビを見せるイーサンとジョエルは、「双頭の監督」とも呼ばれる。
兄弟の監督デビュー作は1984年の犯罪スリラー『ブラッドシンプル(Blood Simple)』。以来、30年近くにわたって2人は歪んだユーモアや不気味さに彩られた特徴ある作品を次々と生み出してきた。
イーサンとジョエルはミネソタ(Minnesota)州セントルイスパーク(St Louis Park)の大学教授の家庭に生まれ育った。幼い頃から映画に興味を示し、テレビで見た映画を8ミリカメラで「リメイク」していたという。
ジョエルがニューヨーク大学(New York University)で4年間、映画学を専攻していた頃、イーサンはプリンストン大学(Princeton University)で哲学を学び1979年に卒業した。
卒業後、ジョエルはサム・ライミ(Sam Raimi)監督の『死霊のはらわた(The Evil Dead)』(1981年)の編集をつとめ、3年後の1984年、ジョエルが監督、イーサンが脚本を担当した『ブラッドシンプル』で、兄弟コンビによる映画製作が開始される。
『ブラッドシンプル』で描かれた夫と妻とその愛人の間で繰り広げられるブラックな三角関係は、その後、コーエン映画のトレードマークとなる。この映画で妻を演じたフランシス・マクドーマンド(Frances McDormand)は、後にジョエルの妻となり、数々のコーエン映画に登場している。
■「ゆがんだユーモア」「血塗られた暴力」の2つの世界
兄弟は、2本のコメディ映画『バートン・フィンク(Barton Fink)』(1991年)、『未来は今(The Hudsucker Proxy)』(1994年)で注目を集めた後、1996年の『ファーゴ』で映画界での評価を確実にした。
その後、『ビッグ・リボウスキ(The Big Lebowski)』(1998年)、『オー・ブラザー!(O Brother, Where Art Thou?)』(2000年)などのコメディを撮った後、兄弟は妻に浮気された床屋の悲喜劇を描いた『バーバー(The Man Who Wasn't There)』(2001年)で再びフィルム・ノワール路線に復帰した。
このほか、兄弟の代表作にはジョージ・クルーニー(George Clooney)とキャサリン・ゼタ・ジョーンズ(Catherine Zeta-Jones)が主演したコメディ、『ディボース・ショウ(Intolerable Cruelty)』(2003年)や、1955年の犯罪コメディ『マダムと泥棒』をトム・ハンクス(Tom Hanks)主演でリメイクした『レディ・キラーズ(The Ladykillers)』(2004年)などがある。(c)AFP/Rob Woollard