【2月22日 AFP】海上自衛隊のイージス艦と漁船が衝突し、漁船に乗っていた親子2人が行方不明となっている事故を受け、福田康夫(Yasuo Fukuda)首相は22日、石破茂(Shigeru Ishiba)防衛相に「組織的な問題がある」として、防衛省の抜本的な組織改革を指示した。

 共同通信(Kyodo)によると、福田首相は午前の閣僚懇談会で、石破防衛相に「組織的な問題がある。根底から見直さないといけない」と話し、防衛省の抜本改革を求めた。各閣僚に対しては危機管理に万全を期すよう指示した。

 一方、野党の求める石破防衛相の辞任については「省改革に全力を挙げてもらいたい」と拒否した。 

 福田首相の指示を踏まえ、石破防衛相は記者会見で、省内に「防衛省改革推進チーム」を設置すると発表。迅速かつ効率的な危機管理体制の構築を目指すとした。

 共同通信はまた、石破防衛相が同日、海自トップの吉川栄治(Eiji Yoshikawa)海上幕僚長を更迭する方針を固めたと伝えた。同相や福田首相への第1報が遅れた事故対応の責任を重く見た措置とされる。

 あたごは自衛隊が保有する最大級の艦船で、最新のイージスシステムを搭載している。(c)AFP