【2月22日 AFP】フランス政府は自国料理のユネスコ(UNESCO)文化遺産への登録を正式に要請する。シェフや専門家からなるロビー団体が21日発表した。

 ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領が23日にも、無形遺産としての登録要請を発表する見通し。

 同団体は欧州の料理歴史文化団体「European Institute for the History and Culture of FoodIEHCA」の支援の下設立され、ポール・ボキューズ(Paul Bocuse)氏、アラン・デュカス(Alain Ducasse)氏、ミシェル・ゲラール(Michel Guerard)氏など同国を代表するシェフのほか、料理研究家、作家、文化人などがメンバーとなっている。

「料理は文化」と主張する同団体は、無形遺産条約が発効した2006年以降、自国料理の登録を目指して運動を続けていた。

 パリ第4大学(Paris IV-Sorbonne University)のジャン・ロベール・ピット(Jean-Robert Pitte)学長も以前、AFPのインタビューに対し、「すばらしい料理は国の重要文化」と語っていた。ピット学長は同時に「フランス人は最近ちゃんとした食事をとっていない」との懸念も示し、ユネスコへの登録がそうした風潮を正すのに役立つだろうと指摘した。

 ただ、ユネスコはかつて、メキシコから初めて同様の要請があった際、それを却下した経緯がある。(c)AFP