【2月19日 AFP】制御不能となり地上への落下前にミサイルで撃墜される予定の米偵察衛星の撃墜予定日は、今月21日であることが分かった。米CNNが18日に報じた。

 CNNによると、米政府は衛星を海に撃墜する方針。米軍関係者は1発目のミサイルが撃墜に失敗した場合でも、2発目のミサイル発射が可能だと話しているという。衛星の破片がすべて海上に落下するように、軌道上の衛星を米軍艦からの艦対空ミサイルで撃墜する。

 米政府高官は前週、制御不能となっている同衛星を放置した場合、3月6日には大気圏に突入し、予測不能な地点に落下する恐れが強いと発表。有毒な燃料を積載するタンクが破裂する危険性もあると警告していた。 

 米政府による衛星撃墜計画をロシア国防省は批判し、17日には撃墜計画について「秘密兵器の実験」との疑念を表明。「軍拡競争を宇宙空間へ拡張する企てだ」と非難する声明を発表した。

 米政府は衛星の撃墜理由について、衛星の機密保持のためでも、2007年1月に気象衛星をミサイルで撃墜した中国に対して自国の軍事力を誇示するためでもないとしている。(c)AFP