【2月19日 AFP】セルビアのビュック・イェレミッチ(Vuk Jeremic)外相は18日、米ニューヨーク(New York)の国連(UN)本部で記者会見し、コソボ自治州の独立を承認した国とは外交関係を継続しない方針を明らかにした。同自治州は前日17日にセルビアからの独立を宣言した。

 国連本部で開かれた安全保障理事会(Security Council)の緊急会合の終了後、イェレミッチ外相は記者団に対し「友好的で平和な民主主義国家であるセルビアは、国際法を蹂躙(じゅうりん)し、セルビアの主権や領土保全を脅かす決定を下した国とは外交関係を継続できない」と述べた。

 この緊急会合でセルビアは、コソボの一方的な独立宣言を承認しないよう各国に求めたが支持は得られなかった。イェレミッチ外相はこのことを「非常に遺憾だ」とし、「(コソボの独立宣言を)セルビアは認めない。この違法(行為)に対しセルビアは、今後すべての外交の場であらゆる手段を尽くして外交的および政治的抗議を続ける」と述べた。

 同外相はまた、米英仏などコソボの独立を承認した国々から駐留大使を召還すると発表している。

 これに先立ちセルビアのボリス・タディッチ(Boris Tadic)大統領は安保理に対し、コソボの独立について、他地域による追随を招き世界秩序に「回復不能の被害」をもたらす危険な前例だとの見方を示している。(c)AFP