【2月18日 AFP】セルビアの首都ベオグラード(Belgrade)中心部で17日、コソボ(Kosovo)自治州の独立宣言に抗議する若者らが暴徒化、独立を支持する米国などの大使館を狙い投石を行った。

 熱狂的なサッカーファンら約800人が暴動を起こし、米大使館に加え、スロベニア大使館やファストフード店「マクドナルド(McDonald)」2店舗の窓ガラスが割られた。
 
 機動隊が出動し、催涙ガスや警棒などを使って、若者らを退散させ、午後9時半(日本時間18日午前5時半)ごろには、沈静化した。

 同国ベタ(Beta)通信によると、数時間続いた暴動で、機動隊員11人を含む少なくとも20人が負傷した。

■境界近くでは手りゅう弾爆発

 コソボ自治州の北部ミトロビツァ(Mitrovica)では、国連暫定統治機構(UNMIK)や欧州連合(EU)の関連施設に手りゅう弾が投げ込まれた。

 地元警察によると、UNMIKが管轄する法廷に投げ込まれた手りゅう弾だけが爆発したが、けが人はいないという。

 またセルビア南部ではコソボの独立宣言前に、元セルビア軍予備兵数百人が、コソボ側に移動しようとしたが阻止された。

 地元メディアの報道では、軍服を着た元予備兵のグループは、セルビア警察の停止線を突破したものの、コソボ側でコソボ警察に阻止された。

 1998-99年のコソボ紛争で戦った元予備兵は、コソボ自治州の独立に抗議していた。(c)AFP/Aleksandra Niksic