活発化するロシアの軍事活動、その真意は?
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【2月17日 AFP】ロシアが軍事活動を活発化させている。9日にはロシアの戦略爆撃機「ツポレフ Tu95(Tupolev Tu-95)」が日本の領空を侵犯し、同型機が西太平洋を航行中の米海軍空母の上空を低空飛行するという出来事が起きた。
■「冷戦 2.0」?
ロシア空軍当局者は13日、インタファクス通信(Interfax)に対し、ロシア空軍機は通常の訓練を行っていただけだと語った。しかしロシア空軍元司令官のPyotr Deinekin氏はインタファクス通信に対し、「広い海で空母を見つけるのは、干し草の中から針を探すよりも難しい」と語り、爆撃機は写真を撮影するため意図的に空母に接近したとの見方を示した。
ロシアは北欧でも定期的な偵察飛行を再開している。また今月初めロシア艦隊は、1991年の旧ソ連崩壊後初となる大規模な軍事活動を地中海で実施し、スペインとフランス国境の大西洋側に広がるビスケー湾に向けて爆撃機から戦術ミサイルを発射した。
ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)ロシア大統領は13日、ウクライナのビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yushchenko)大統領に、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟したり、米国のミサイル防衛(MD)基地を受け入れたりするなら「ミサイルの照準をウクライナに向ける」と警告した。これは第2の冷戦の始まりなのだろうか?
■第一の目標は経済大国化
一連の動きは、プーチン大統領が、国際政治における主要なプレーヤーとしてのロシアの地位に自信を深めていることの表れのようにも思える。しかし専門家は必ずしもそう考えていないようだ。
プーチン大統領は、新たな軍拡競争を警告し、軍の復興を約束している。しかし、ロシアの軍事費は米国の20分の1にすぎず、兵器のほとんどが時代遅れだ。
ロンドンのシンクタンク、英王立国際問題研究所(Chatham House)のBob Ayers氏はAFPに対し、「ロシアは、勢力を誇示して世界の主要なプレーヤーになろうとしている。しかし、軍事的に言えば現在のロシアは主要なプレーヤーとはいえない。彼らがやっていることは広報活動に過ぎない」と言う。
ロシアの軍事アナリストAlexander Goltz氏は、ロシア政府と西側諸国は、ロシア軍の日常的な軍事訓練を大げさに取り上げていると指摘。西側の「一部の知識人たちは、ロシア指導部の軍事的傾向をつかもうと躍起になっており」、ロシア軍のいかなる動きをも誇張している。一方、ロシア側もごく日常的な訓練を、あたかも軍事大国ロシアの再来を示すものとして取り上げているという。
Moscow Carnegie CentreのアナリストMaria Lipman氏は、プーチン大統領は「過去の屈辱」を払拭したいと考えているが、ロシアの第一の戦略的目標は、エネルギー輸出に基づいた経済大国化だと指摘する。
「現在のロシア指導部は冷戦時代のような対立、本当の軍拡を望んでいない。彼らのレトリックは不愉快で強烈、時には攻撃的であることさえあるだろう。しかし、それが商業的利益、経済的な成功を目指すというロシアの大きな方向性に影響することはないだろう」(Lipman氏)(c)AFP
■「冷戦 2.0」?
ロシア空軍当局者は13日、インタファクス通信(Interfax)に対し、ロシア空軍機は通常の訓練を行っていただけだと語った。しかしロシア空軍元司令官のPyotr Deinekin氏はインタファクス通信に対し、「広い海で空母を見つけるのは、干し草の中から針を探すよりも難しい」と語り、爆撃機は写真を撮影するため意図的に空母に接近したとの見方を示した。
ロシアは北欧でも定期的な偵察飛行を再開している。また今月初めロシア艦隊は、1991年の旧ソ連崩壊後初となる大規模な軍事活動を地中海で実施し、スペインとフランス国境の大西洋側に広がるビスケー湾に向けて爆撃機から戦術ミサイルを発射した。
ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)ロシア大統領は13日、ウクライナのビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yushchenko)大統領に、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟したり、米国のミサイル防衛(MD)基地を受け入れたりするなら「ミサイルの照準をウクライナに向ける」と警告した。これは第2の冷戦の始まりなのだろうか?
■第一の目標は経済大国化
一連の動きは、プーチン大統領が、国際政治における主要なプレーヤーとしてのロシアの地位に自信を深めていることの表れのようにも思える。しかし専門家は必ずしもそう考えていないようだ。
プーチン大統領は、新たな軍拡競争を警告し、軍の復興を約束している。しかし、ロシアの軍事費は米国の20分の1にすぎず、兵器のほとんどが時代遅れだ。
ロンドンのシンクタンク、英王立国際問題研究所(Chatham House)のBob Ayers氏はAFPに対し、「ロシアは、勢力を誇示して世界の主要なプレーヤーになろうとしている。しかし、軍事的に言えば現在のロシアは主要なプレーヤーとはいえない。彼らがやっていることは広報活動に過ぎない」と言う。
ロシアの軍事アナリストAlexander Goltz氏は、ロシア政府と西側諸国は、ロシア軍の日常的な軍事訓練を大げさに取り上げていると指摘。西側の「一部の知識人たちは、ロシア指導部の軍事的傾向をつかもうと躍起になっており」、ロシア軍のいかなる動きをも誇張している。一方、ロシア側もごく日常的な訓練を、あたかも軍事大国ロシアの再来を示すものとして取り上げているという。
Moscow Carnegie CentreのアナリストMaria Lipman氏は、プーチン大統領は「過去の屈辱」を払拭したいと考えているが、ロシアの第一の戦略的目標は、エネルギー輸出に基づいた経済大国化だと指摘する。
「現在のロシア指導部は冷戦時代のような対立、本当の軍拡を望んでいない。彼らのレトリックは不愉快で強烈、時には攻撃的であることさえあるだろう。しかし、それが商業的利益、経済的な成功を目指すというロシアの大きな方向性に影響することはないだろう」(Lipman氏)(c)AFP