【2月7日 AFP】(一部更新、写真追加)イタリアのジョルジョ・ナポリターノ(Giorgio Napolitano)大統領は6日、上下両院議会を解散した。これにより、4月にも総選挙が行われる見通しで、保守派のメディア王シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)前首相の政権復帰の可能性も出てきた。

 ナポリターノ大統領は解散について、「残念」な決断だったと言明した上で、フランコ・マリーニ(Franco Marini)上院議長による選挙制度改革のための暫定内閣発足への努力が失敗に終わったため必要だったと述べた。

 ロマーノ・プローディ(Romano Prodi)首相率いる中道左派政権は発足から1年8か月後、中道小政党の離脱で崩壊。政治家や有権者らから、総選挙前に選挙制度の見直しを求める声が上がっていた。

 大統領とともに議会の解散令に署名したプローディ首相は、内閣を招集し総選挙の日程を正式決定する。地元メディアの報道では、4月13、14日にも実施される見通し。

 プローディ首相が同国の現代史上最も激しい接戦の末、ベルルスコーニ前首相を破ってからちょうど2年を経て、解散総選挙が実施されることになる。

 一方プローディ首相は同日、首都ローマ(Roma)で記者会見し、辞任と同時に政界から引退する意向を表明。若手のベルトローニ(Walter Veltroni)民主党書記長を後継者に示している。(c)AFP