【1月30日 AFP】フランス・パリ(Paris)のドルオー(Drouot)競売所で29日、故フランソワ・ミッテラン(Francois Mitterrand)元仏大統領ゆかりの品々がチャリティー・オークションに出品された。

 出品されたのはミッテラン元大統領夫妻の衣服や夫妻宛ての贈答品(主に家庭用品)など計368点で、中にはキューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)国家評議会議長やバーバラ・ブッシュ(Barbara Bush)元米大統領夫人から贈られた品々も含まれる。

 オークションには約300人が参加。元大統領のトレードマークになっていたフェドーラ帽の人気は高く、競売価格は瞬く間に上昇。当初価格の100倍となる7800ユーロ(約120万円)で落札された。

 帽子を落札したのは、ミッテラン元大統領が所属していた社会党(PS)の代理人だった。

 元大統領が弁護士時代に着用していた法衣は、パリの弁護士が8000ユーロ(約130万円)で、元大統領が愛用した英国の靴メーカー「チャーチ(Church)」の黒いベルベットに赤いバラが刺しゅうされた室内履きは予想価格の5倍以上となる1000ユーロ(約16万円)でそれぞれ落札された。

 ミッテラン元大統領は1981-1995年まで仏大統領を務め、1996年にガンのため79歳で死去した。

 オークションの収益9万ユーロ(約1400万円)は、ダニエル・ミッテラン(Danielle Mitterrand)元大統領夫人(83)が運営する国際人権団体「フランス自由ダニエル・ミッテラン基金(France-Libertes)」にすべて寄付される。(c)AFP