【1月21日 AFP】英ロンドン・ヒースロー(Heathrow)空港で17日にブリティッシュ・エアウェイズ(British AirwaysBA)機が緊急着陸した事故で、操縦を担当していた副操縦士が、20日の日曜紙メール・オン・サンデー(Mail on Sunday)紙に「大惨事を覚悟した」と当時を振り返った。

 ジョン・カワード(John Coward)副操縦士(41)は、ロンドン(London)西部上空でボーイング(Boeing)777型機のエンジンに異変が起きたとき操縦かんを握っていた。建物と空港フェンスすれすれの低空飛行の後、滑走路手前の芝生に不時着。乗客136人と乗員16人の命を救った。

 緊迫下でのカワード副操縦士の冷静な判断に、周囲には彼を英雄とたたえる声が高い。しかし当人はそうは思わないという。

「ただ機体を水平に保つことだけを心がけた。高度が下がった時には大惨事になるかもしれないと思った。乗組員は全員、立派に職務を果たした。最後に(機体が持ち上がって)無事に着地できたことについては神様に感謝しなければならない」(カワード副操縦士)

 また、自分の娘が「パパはヒーローだわ」と抱きついてきたことを明かし、「でもわたしは自分自身をヒーローだとは全く思っていない」と話した。

 英運輸省航空事故調査局(Air Accidents Investigation BranchAAIB)の18日の報告によると、問題のBA機は「着陸地点から約3キロ、高度約180メートル地点でエンジン2基が反応しなくなった」という。

 事故の原因究明調査は続いているが、ヒースロー空港は19日から平常どおりの運航に戻った。(c)AFP