【1月21日 AFP】英国南西部デボン(Devon)州のBranscombe村では、1年前に沖合で座礁した貨物船から落下し、海岸に流れ着いた高価な漂着物の行方が謎を呼んでいる。

 座礁した貨物船の残がいが沖合に残る同地の海岸には今でも時折、さまざまな物品のかけらが漂着するものの、事故当時のにぎわいはすでになく、村には静けさが戻っている。

 イギリス海峡(English Channel)で嵐に遭い、船体が破損した貨物船「MSC Napoli」(全長275メートル、総重量6万2000トン)は前年1月20日、積載する有害物質の流出による環境破壊を防ぐため、ライム(Lyme)湾内の同村付近に引き揚げられた。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産にも登録されている同地の「ジュラシック海岸(Jurassic Coast)」には、船から落ちた100個を超えるコンテナが漂着。地元住民をはじめ、全国から集まった強欲な人々が2日2晩にわたり、物品あさりに熱中した。

 担当当局で登録さえすれば、漂着物を拾うことは法律で認められているため、オートバイや自動車の部品、衣服、化粧品、オムツや外国語で書かれた聖書など、あらゆる品物が海賊の全盛期を思わせるような勢いで、瞬く間に持ち去られていった。

 地元住民は現在も当時の思い出話に花を咲かせているが、独BMW社製のオートバイ17台を含む、最も高価な漂着物の行方については誰も語ろうとしない。

 漂着物に関する担当当局のAlison Kentuck氏によると、オートバイの2台については正式な報告がされなかったため警察当局が差し押さえており、13台は拾得者の手元にあるものの、BMW社の対応を待っている状況だという。

 残る2台の行方は謎に包まれており、Kentuckさんも「どこにあるのか分からない」と述べている。(c)AFP/Cyril Belaud