【1月20日 AFP】イスラム教シーア(Shiite)派の宗教行事「アシュラ(Ashura)」が19日、最高潮を迎え、関係者によれば聖地カルバラ(Karbala)には約200万人の巡礼者が集結した。また行事のクライマックスを飾る「血まみれ」の行進にも巡礼者数千人が参加し、第3代イマーム、フセイン(Hussein)師の殉教を追悼した。

 10日間にわたって行われるこの行事は、「tatbir」の儀式でクライマックスを飾る。しかしこの日はそれまでとは異なり、参加者は黒色の衣服ではなく「犠牲」を象徴する白色の衣服を身にまとう。そして太鼓の音色に乗って踊り、額を大きな刀に打ち付けるのである。儀式の最中、参加者は頭皮を刀やナイフで切りつけるため、血まみれとなる。

 もっとも暴力的でネガティブなイメージを与えるこのような行事の実践は、シーア派内部においても意見は分かれている。

「ある人がそれを良きものと考え参加を決めたならば、誰も彼を止めるべきではない」と語るのは、儀式を見物していたMohammed Hassan Charistaniさん。彼は、「この行事について、いかなる規制も必要ない」と述べる。

 その一方で、Ahmedと名乗る医師は、この儀式は行き過ぎであり憂慮すべきものだと語る。この医師は、「ますます多くの若者が儀式に参加している。これはいいことではない」とし、「今年だけでも約1000人の参加者が意識を失い、応急処置を施した」と述べている。

 アシュラは、預言者ムハンマド(Mohammed)の孫にあたるフセイン師の殉教を哀悼するもの。フセイン師は680年、スンニ(Sunni)派のカリフYazidの手により非業の死を遂げた。(c)AFP/Jacques Charmelot