【1月14日 AFP】中東歴訪中のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は13日、アラブ首長国連邦に到着。首都アブダビ(Abu Dhabi)で演説を行い、イラン国民に対して「願いを聞いてくれる」政府の下で生活する権利があると呼び掛けた。

 ブッシュ大統領は演説で、イランがテロ支援国家の先頭に立ち、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)とともに、湾岸諸国の安定を脅かしているとして、イラン政府を激しく非難した。

 イラン国民に対して同大統領は「あなた方は、文化や才能に富んでいる。願いを聞き入れ、才能に敬意を払った上で、あなた方の家族のためによりよい生活を与えてくれる政府の下で生きる権利がある」と呼び掛けた。

 また、パレスチナ和平問題についてブッシュ大統領は、イスラエルに対し、近隣のアラブ諸国と和平関係を構築することが、安全を保障する最善策だと訴え、パレスチナ側には、パレスチナ国家樹立に多大なる脅威を与えているテロリストを拒絶すべきだと述べた。

 さらに、前年11月、米ワシントンD.C.(Washington D.C.)近郊アナポリス(Annapolis)で開かれた中東和平国際会議で再開された和平交渉を信頼し、戦争を回避するよう両者に求めた。

 UAEは、イランの主要貿易国。商業都市ドバイ(Dubai)には、イラン系企業約1万社が事業を展開している。(c)AFP/Laurent Lozano