【1月11日 AFP】東京都は11日、指名手配犯などの顔データを立体的に認識できる初の3D防犯カメラを都内全域に設置する計画を明らかにした。

 同システムは、防犯カメラがとらえた人の顔を瞬時に3次元画像データとして送信し、指名手配犯やテロ容疑者の顔データと照合することができるもの。画像データと容疑者データが一致した場合には、即時に各警察署に通報される。

 関係者の話によると、従来の2次元画像式防犯カメラでは人間の顔を多方向から同時に認識することは不可能だという。

 最新3D防犯システムの所要経費は約1億1000万円。

 東京都では、カメラの設置場所として鉄道各駅や繁華街などを想定しており、警視庁や産学機関と合同で調査を進め、2010年には防犯カメラを試験的に導入したいとしている。
 
 東京都は2016年の夏季五輪招致を目指しており、防犯カメラの導入で招致合戦を有利に運びたい狙いもあるとみられる。

 7月には北海道の洞爺湖で主要8か国(G8)首脳会議が開催されることもあり、政府は治安対策強化に力を入れている。

 東京都も2008年度予算にG8首脳会議開催時の首都の警備対策費として5億円を計上している。(c)AFP