【1月10日 AFP】米連邦地裁は9日、米フロリダ(Florida)州マイアミ(Miami)で麻薬取引などの罪による刑期を終えたパナマの元最高実力者、マヌエル・ノリエガ(Manuel Noriega)元国防軍司令官(73)の身柄引き渡しをめぐる問題で、同元司令官の異議申し立てを棄却し、マネーロンダリング(資金洗浄)の罪で判決を受けているフランスへの身柄引き渡しが可能だとの判断を下した。

 ポール・ハック(Paul Huck)連邦判事は、「仏当局は同元司令官に対し、戦争捕虜の資格そのものを付与する代わりに戦争捕虜に与えられる利益を付与するとの確約を行っている。付与される利益には、本国送還も含まれている」と指摘しフランスへの引き渡しに際して、ノリエガ元司令官を戦争捕虜として処遇している米国内で同司令官が得ている利益が損なわれることを示す新たな証拠はないと判断した。

 ノリエガ元司令官は2007年9月、麻薬取引の罪による17年の刑期を終えた。同元司令官は釈放後にフランスへ身柄が引き渡される予定になっていたが、これに対し異議申し立てを行っていた。審理が終了するまで、同元司令官の身柄は拘束されている。

 仏当局は1999年、同元司令官に対し、同国内の口座を使用したマネーロンダリング(資金洗浄)の罪で、被告不在のまま禁固10年の判決を下しているが、この他にも1980年代に同国内の銀行口座に、麻薬取引で得た315万ドル(約3億4000万円)を預けたとして新たな裁判を行うとしている。(c)AFP