【1月7日 AFP】豪華客船クイーン・エリザベス2世(Queen Elizabeth II)号が6日、最後の世界1周航海に出発した。航海終了後は改装され、海に浮かぶホテルになる。英通信社のプレス・アソシエーション(Press AssociationPA)が伝えた。

 クイーン・エリザベス2世号は花火に見送られ英国南部の港町サウサンプトン(Southampton)を出港。同時に姉妹船のクイーン・ビクトリア(Queen Victoria)号も初の世界航海に出発した。両客船はともに大西洋を横断し、米ニューヨーク(New York)に向かう。

 クイーン・エリザベス2世号は2007年11月、米クルージング業界大手カーニバル(Carnival)が約5000万ポンド(約107億円)でアラブ首長国連邦ドバイ(Dubai)のイスティスマール(Istithmar)に売却した。イスティスマールは政府系旅行会社ドバイ・ワールド(Dubai World)傘下の投資会社。

 今年4月に最後の航海から戻った後は改装され、ドバイにある世界最大の人工島パームジュメイラ(Palm Jumeirah)で5つ星ホテルになる。

 英国のエリザベス2世女王の名前を冠して就航した同船は全長294メートル、重さ7万トンで、乗客1778人と乗員1000人以上が乗船可能。元の所有社であるキュナード(Cunard)では最長運行記録を樹立した。

 これまでに航海した550万カイリは月と地球の間を13回往復した距離に相当。25回の世界1周航海で大西洋を800回以上横断し、200万人以上の乗客が乗船した。(c)AFP