【1月4日 AFP】世界銀行(World Bank)は3日、大統領選挙の結果をめぐり暴動が続くケニアについて、事態がこのまま継続すれば経済成長が減速する恐れがあると警告した。また、アフリカ中部地域の経済的中心である同国の混乱は地域全体の不安定化を招きかねないとの懸念を示した。

 ケニアは、内戦からの復興が難航し経済状態が脆弱(ぜいじゃく)なウガンダ、ルワンダ、ブルンジ、コンゴ(旧ザイール)東部などアフリカ内陸国・地域への「ゲートウェイ」の機能を担っている。この地域は豊富な天然資源を有し、国連(UN)が平和維持活動を展開している。

 しかし最近、ウガンダでは深刻な燃料危機が発生。また、国連もアフリカ中部地域での活動が危機的状況にあると報告している。

 ケニアはこれまで、世界銀行の支援により事業の安定、観光客の増加、企業レベルでの生産性の大幅な向上、国内成長の顕著な伸び、貧困の解消などで前進。選挙前の国内総生産(GDP)の成長率は7%に達した。

 しかし世銀は、暴動の発生でこれまでの成長が水泡に帰す恐れがあると警告している。(c)AFP/Bogonko Bosire