豪国籍の元グアンタナモ収容者、釈放後に身を隠す
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【12月30日 AFP】キューバのグアンタナモ(Guantanamo)米軍基地の収容施設で5年間拘束された後、オーストラリアの刑務所に服役し、29日に出所したデービッド・ヒックス(David Hicks)氏(32)が、同氏を「オーストラリア人のタリバン」とみなすグループなどからの襲撃を恐れ、身を隠している。
ヒックス氏は2001年の米国同時多発テロ発生後、アフガニスタンで、テロ関連容疑で拘束された。後に移送されたグアンタナモ基地では5年間以上、拘束された。テロ関連容疑でグアンタナモに拘束された人物の裁判が米特別軍事法廷で行われたのは、ヒックス氏のものが初めてだった。
ヒックス氏は今年3月、テロリストへの物資支援を行った罪を認めることと引き換えに、残りの刑期を自国で過ごすとの司法取引に合意し、9か月の禁固刑が確定。5月にオーストラリアの刑務所へ移送されていた。同氏は29日に刑期を終え、アデレード(Adelaide)の刑務所を出所していた。
ヒックス氏の父、テリーさんによると、ヒックス氏は釈放にともない身の安全を心配していたという。豪サン・ヘラルド(Sun-Herald)紙の取材に答えたテリーさんは「正直に言わなければならない。デービッド・ヒックスを好かない人間が、世の中に居るということだ。ただ彼を嫌うだけでいてくれればいいのだが」と懸念を述べた。
■イスラム原理主義、極右双方の攻撃を心配
ヒックス氏の弁護人David McLeod氏によると、ヒックス氏は2002年に自身のイスラム教信仰を放棄し、また国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者への忠誠を捨てたため、イスラム原理主義者による襲撃を恐れていたという。同時にアルカイダの訓練を受けた点を非難する極右活動家からの攻撃も恐れていた。
さらに報道関係者に追跡され、不意に司法取引の条件を破ってしまうことも懸念していたという。司法取引には、2008年4月まで報道関係者に語ることを禁じる条件が含まれており、これに違反するとさらに禁固刑が科されることになっている。(c)AFP
ヒックス氏は2001年の米国同時多発テロ発生後、アフガニスタンで、テロ関連容疑で拘束された。後に移送されたグアンタナモ基地では5年間以上、拘束された。テロ関連容疑でグアンタナモに拘束された人物の裁判が米特別軍事法廷で行われたのは、ヒックス氏のものが初めてだった。
ヒックス氏は今年3月、テロリストへの物資支援を行った罪を認めることと引き換えに、残りの刑期を自国で過ごすとの司法取引に合意し、9か月の禁固刑が確定。5月にオーストラリアの刑務所へ移送されていた。同氏は29日に刑期を終え、アデレード(Adelaide)の刑務所を出所していた。
ヒックス氏の父、テリーさんによると、ヒックス氏は釈放にともない身の安全を心配していたという。豪サン・ヘラルド(Sun-Herald)紙の取材に答えたテリーさんは「正直に言わなければならない。デービッド・ヒックスを好かない人間が、世の中に居るということだ。ただ彼を嫌うだけでいてくれればいいのだが」と懸念を述べた。
■イスラム原理主義、極右双方の攻撃を心配
ヒックス氏の弁護人David McLeod氏によると、ヒックス氏は2002年に自身のイスラム教信仰を放棄し、また国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者への忠誠を捨てたため、イスラム原理主義者による襲撃を恐れていたという。同時にアルカイダの訓練を受けた点を非難する極右活動家からの攻撃も恐れていた。
さらに報道関係者に追跡され、不意に司法取引の条件を破ってしまうことも懸念していたという。司法取引には、2008年4月まで報道関係者に語ることを禁じる条件が含まれており、これに違反するとさらに禁固刑が科されることになっている。(c)AFP