【12月19日 AFP】英旅客機爆破テロ未遂事件の主犯格としてパキスタンで拘束されていたラシド・ローフ(Rashid Rauf)容疑者(26)が逃走した事件で、パキスタンの警察は18日までに、逃走を手助けしたおじと、男を取り逃がした警察官2人を逮捕した。治安当局者が明らかにした。

 逃走したローフ容疑者は、液体爆弾を使った米国行き旅客機爆破未遂事件の主犯格として2006年に逮捕された。同容疑者は15日、イスラマバード(Islamabad)の裁判所に出廷後、隣接するラワルピンディ(Rawalpindi)のアディアラ(Adiala)拘置所に戻る途中で逃走した。現在、警察がパキスタン全土で行方を追っている。

 なお、この計画の発覚により世界中で機内への液体持ち込みが禁止された。

■ローフ容疑者のおじが逃走を手助け

 治安当局者によると、ローフ容疑者のおじ、Muhammad Rafiq容疑者が、警察車両よりも快適な自分のワゴン車でローフ容疑者をアディアラ拘置所まで送っていいか尋ねたところ、護送に当たっていた警察官2人が許可。

 途中でローフ容疑者がファストフード店に寄りたいと言い出し、Rafiq容疑者が自分たちと警察官2人のためにハンバーガーを買った。さらにローフ容疑者は、拘置所に戻る前に祈りを捧げさせてほしいと頼んでモスクに立ち寄り、祈りの最中にRafiq容疑者とともに姿を消したという。

 その後Rafiq容疑者は逮捕され、取り調べを受けている。

■護送していた警察官も逮捕、逃走は過失か故意か?

 一方、イスラマバード警察は18日、ローフ容疑者の逃走を黙認した容疑で、護送を担当した警察官2人を逮捕したと発表した。「過失か、実際に逃走を助けたのかを判断するため捜査を進めている」と警察幹部は述べている。

 アディアラ拘置所の看守は「(ローフ被告が)祈りの許可を求め、護送していた2人の警官がこれを許したと言われている。祈りを捧げるために手錠も外されていたようだ。完全に警察のミスだ」と話した。

 英当局は、旅客機爆破未遂とは無関係の2002年に起きた殺人事件でローフ容疑者の身柄引き渡しを求めているが、「同容疑者が不可解な状況で逃走したことは、パキスタン政府にとって恥ずべきことだ」と同国のテレビ局Dawnは17日に報じている。(c)AFP