【12月16日 AFP】パレスチナ自治区のガザ市(Gaza City)で15日、イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)結成20周年を祝う集会に数万人の支持者が集まった。

 Katiba広場に集まった支持者が緑の旗や横断幕を掲げるなか、緑色の野球帽をかぶったイスマイル・ハニヤ(Ismail Haniya)前首相らハマス指導者は、イスラエルとの武装闘争を積極的に継続することを再確認する演説を行った。

 ハニヤ前首相は、「抵抗とジハード(聖戦、jihad)こそがパレスチナ解放への最良の道だ。ユダヤ人を相手に会談の席でほほ笑みをかわしたり、笑いあったりして交渉したり話し合うことではない」と、群集を前に述べた。

 今回の集会は今年6月にハマスが自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長の支持者を排除し、ガザ地区を武力制圧して以来、最大のものとなった。ハマスによるガザ地区制圧をきっかけに同地区は経済の混迷と、政治的孤立を一層強めている。

 ハニヤ前首相は一方で、ヨルダン川西岸・ラマラ(Ramallah)のアッバス議長とパレスチナ自治政府がハマスとの統合を妨害していると非難し、主流派ファタハ(Fatah)に対して「無条件」で話し合いに応じるよう求めた。

 アッバス議長は、これまでハマスとの交渉には前向きに応じる構えがあるものの、ハマスがガザ地区を「クーデター」以前の状態に戻し、その統治権をパレスチナ自治政府に戻すことが条件だとの姿勢を崩していない。(c)AFP/Mehdi Lebouachera