【12月15日 AFP】生まれつき8本の手足があったため分離手術を受けたインドの少女、ラクシュミ(Lakshmi)ちゃん(2)が15日、両親と兄に付き添われて退院した。

 ラクシュミちゃんは結合体双生児で、胎内で発育停止したもう1人の胎児の腕と足が結合した状態で生まれてきた。11月にインド南部カルナタカ(Karnataka)州のバンガロール(Bangalore)の民間病院「Sparsh Hospital」で、27時間におよぶ分離手術を受けた。手術費用は2400万ルピー(約6900万円)だったが、無償で行われた。

 執刀した外科チームを率いたSharan Patil医師によると、ラクシュミちゃんは来年3月に再び病院を訪れ、再建手術を受ける必要があるか医師の診察を受ける。 Patil医師は「ラクシュミちゃんは今では元気で、彼女を連れて帰りたいというご両親の意向を尊重しなければならない。今後、外科手術を行う緊急性は低いと考えている」と退院を許可した経緯を説明した。

 ラクシュミちゃんは、写真撮影のため病院の玄関で父親に抱かれている間、手にあめを持って明るく快活な様子だった。撮影は、幸運をつかさどるヒンズー教の神、ガネーシャ(Ganesha)の像の前で行われた。

 ラクシュミちゃんの父親のShambhu Tatmaさんによると、まず手術を支援した慈善団体の本部のあるラジャスタン(Rajasthan)州のジョドプール(Jodhpur)に行き、それから自宅のあるビハール(Bihar)州に戻りたいとしている。Tatmaさんは、地元の村にヒンズー教の神、ラクシュミ(Lakshmi)をまつる小さな寺院を建立するつもりだと話した。(c)AFP/Anil Penna