【12月11日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)・グループリーグA・第6節。5試合を終え2勝2敗1分けの勝ち点7でグループ3位につけるリバプール(Liverpool)のラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督は10日、アウェーでのオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)戦を11日に控え記者会見を行い、決勝トーナメント進出を逃せば監督としての立場が危機に晒されるとの見解を一蹴した。

 シーズンを通じて安定感を欠いているリバプールは、10月の対戦ではマルセイユに0-1で敗れて本拠地アンフィールド(Anfield)で初めてフランスのクラブに土をつけられており、自力での決勝トーナメント進出のためには敵地ベロドローム・スタジアム(Velodrome stadium)での勝利が義務づけられている。

 組合せ抽選が行われた当初は、最も突破が楽なグループの一つに入ったことで2006-07年大会で準優勝を果たしているリバプールの現在の苦境はほとんど予想されていなかったが、この思わぬ苦戦は折に触れて確執が伝えられるオーナー陣とベニテス監督との溝を埋めることができない一つの要因となっている。

 リバプールは8日にレディング(Reading)に1-3で敗れてリーグ初黒星を喫しており、ベニテス監督は欧州チャンピオンズリーグで16強入りを逃し、15日に迎えるマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦にも敗れた場合、リバプールのシーズンが事実上終了したとの批判との戦いが待っていることを理解している。

 会見でベニテス監督は「個人的には特別なプレッシャーは感じてはいない。私の目には以前より良い状態に映っている。前回の対戦では自信を持たせてしまったが、マルセイユの試合を約10試合続けて見て彼らのことを十分に知った今となっては以前より自信を深めている」と語り、プレッシャー感じていたとしてもその事実を認めようとはしていない。

 また、この一週間が必然的にリバプールと自身のシーズンを決定づけるとの意見についてベニテス監督は「とても重要な一週間だ。だが1か月前と2か月前にも同じ質問を耳にしている。我々はリーグ首位のアーセナル(Arsenal)と同じく1敗しかしていない。恐らく3か月以内に我々は再びシーズンで最も重要な週間について話すことになる。グループリーグを突破するものと考えているので、これからもっと重要な戦いを迎えることになるだろう」と語っている。

 ベニテス監督はレディング戦では途中でベンチに退いたスティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)をはじめジェイミー・キャラガー(Jamie Carragher)やフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)らが物怖じするような環境での大一番に不慣れではない点を強調している。

 ベニテス監督は「我々にはこのような状況での勝利に必要とされる十分な経験があるとこれまでに100回は言っている。チャンピオンズリーグだけでなく他のタイトルも獲得しているので、プレッシャーの中で戦う術を理解している。トロフィーを掲げるためには決勝で勝たなければならず、マルセイユ戦は我々にとって決勝戦だ。ホームで重大なミスを犯したのは明らかであり状況は理解している。決勝トーナメントに進むのは例年ながら簡単なことではない。明日は多くの努力が必要とされるが、これがサッカーというものだ。引き分けが許されるのはFCポルト(FC Porto)がベシクタシュ(Besiktas)に敗れた場合に限られるので、我々は攻撃を仕掛けなければならない。我々としては何も変えることはない。いかなる決勝戦においても我々はだいたい同じ考えで試合に臨む」と語っている。

 リバプールはリーグタイトルを狙える力があることを未だに証明しきれていないが、マルセイユもリーグ戦では優勝戦線から脱落しており、欧州チャンピオンズリーグからの敗退は事実上シーズンの終了を意味することとなる。

 9月に更迭されたアルベルト・エモン(Albert Emon)氏の後を受けてチームを指揮し、就任後初の試合でリバプールから勝利を収めているマルセイユのエリック・ゲレツ(Eric Gerets)監督は「我々は恐らくシーズンのベストゲームとなるアンフィールドでの試合で大舞台でも平静さを保つことができることを証明している。とは言うものの前回の対戦でリバプールはベストな状態ではなかった。グループリーグ敗退はリバプールにとって大惨事だろうが、マルセイユは16強入りが目前に迫っているので、ここで決勝トーナメント進出を逃すことは我々にとっても災難だ。リバプールの大舞台での経験は間違いなく彼らの強みになるので、紙の上では彼らが優位に立っているが、試合は紙の上で行われる訳ではなく、我々はホームで戦う。加えてこの種の試合では監督が憧れを抱いていたような種類のプレッシャーが生まれる」と語っている。

 なお、故障によりこれまでのシーズンの大半を棒に振っているゲームメーカーのサミル・ナスリ(Samir Nasri)は登録メンバー入りしているが、ベンチからのスタートが濃厚と見られている。(c)AFP/Angus MacKinnon