【12月6日 AFP】不発弾による民間人への被害が問題視されているクラスター(集束)爆弾の製造・使用禁止を目指す国際会議が5日、オーストリアのウィーン(Vienna)で3日間の日程で開幕した。

 会議には130か国以上が参加。オーストリアのウルスラ・プラスニク(Ursula Plassnik)外相は会議冒頭で、「世界の3分の2以上の国の出席を得たのは非常に心強く、問題意識の高揚に大きく寄与するものだ」と述べた。

 この会議は、NGOのクラスター爆弾連合(Cluster Munition CoalitionCMC)によって2月に始動した「オスロ・プロセス」の一環として行われている。2月の「オスロ・プロセス」では2008年末までにクラスター爆弾禁止条約を制定することで合意し、これまでに83か国が支持を表明している。しかし、クラスター爆弾大国である中、露、米の3か国は全面的な禁止条約に反対の姿勢を崩していない。

 プラスニク外相は、禁止条約案について「明白なで疑いようのないメッセージだ」と語り、あらためてクラスター爆弾の禁止を訴えた。

 クラスター爆弾は多数の小型爆弾を拡散させるタイプの爆弾で、不発弾が多く、世界各地で民間人の被害が問題視されている。(c)AFP