【12月6日 AFP】第63回ブエルタ・ア・エスパーニャ(63rd Vuelta a Espana)のコース概要が5日に発表され、大会主催者は衰退した人気を取り戻すように呼びかけた。

 自転車競技は度重なる薬物スキャンダルにより失われた信頼の回復に悪戦苦闘しており、オペラシオン・プエルト(Operacion Puerto)と呼ばれる一連の薬物捜査が1年半にわたって多くの新聞の見出しを独占しているスペインでは同競技に対する我慢が限界を迎えつつあり、大会主催者はテレビ視聴者とコースでの観客の減少という背景を受けて第63回大会を「希望のツール」と呼ぶように求めている。

 8月30日にスペイン南部のグラナダ(Granada)からスタートする第63回ブエルタ・ア・エスパーニャは、4つの山頂フィニッシュを含む全21ステージで開催される。

 第7ステージと第8ステージは意図的に週末の9月6日と7日に開催され、翌週末に開催される第13ステージと第14ステージはファンを取り戻すためにスクリーンを輝かせることになる。

 13日に行われる第13ステージで選手は、5年ぶりにコースに復帰した恐るべき難所のアングリル峠(Angliru)にチャレンジすることとなっており、山岳コースを得意としない選手は背筋を震わせるだろうが、視聴者や観客には最も必要とされているドラマを提供するだろう。

 コース発表を行った大会ディレクターのビクトール・コルデロ(Victor Cordero)氏は「第63回大会は希望のブエルタであり、新たな自転車レースのチャンスだ」と語り、選手に対しては「クリーンで見ごたえのある」新たなレースの到来を告げる手助けをしてほしいと訴えた。

 コース発表には2005年の第60回大会でロベルト・エラス(Roberto Heras)のドーピングにより総合優勝を果たし、前回大会で2度目の優勝を飾ったデニス・メンショフ(Denis Menchov、ロシア)をはじめオスカル・ペレイロ(Oscar Pereiro、スペイン)、カルロス・サストレ(Carlos Sastre、スペイン)、アレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)、2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)を制覇したスペインのアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)らが出席している。

 スペインのハイメ・リサベツキー(Jaime Lissavetzky)スポーツ相は、世界反ドーピング機関(WADA)のリチャード・パウンド(Richard Pound)会長からスペイン当局はオペラシオン・プエルトに関与した全選手名を公開するなどの十分な措置が取られていないとして批判を受けている。

 オペラシオン・プエルトが始まった2006年の5月には、各種競技にわたる約200人のスポーツ選手の関与が報じられたが、最終的にはその一部である約60人の自転車の選手が関与していたとして処分を受けている。

 批判を受けたリサベツキースポーツ相は、WADAに対し、スペイン当局はオペラシオン・プエルトに関しいかなる情報も隠していないと答えており、第63回ブエルタ・ア・エスパーニャについては「クリーンなレースというのは基本。我々は選手が大会を見応えのあるものにし、新たなファンを引き付けてくれるものと信頼している」と語っている。

 3週間にわたって開催される大会は9月21日にマドリードで閉幕を迎え、レースには第1ステージのチームタイムトライアルを含む計3つのタイムトライアルが用意されている。 (c)AFP/Sebastien Guine