【11月27日 AFP】スーダンの首都ハルツーム(Khartoum)で、学校の授業でクマのぬいぐるみ「テディベア」にイスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)と同じ名前を付けさせ、預言者を冒とくしたとして拘束されていた英国人女性教師が26日、むち打ちの刑か国外追放処分を受ける可能性が高まった。

 ギリアン・ギボンズ(Gillian Gibbons)さんは25日、英語学校に通っていた6歳の児童たちに対しクマのぬいぐるみをムハンマドと名付けさせ、この事実を聞いた両親からの訴えにより、スーダン警察に逮捕されたという。

 スーダン北部と首都ハルツームでは、イスラム法「シャリーア(Sharia)」が適用されており、イスラム教徒の最高刑は死刑だが、非イスラム教徒の最高刑は、むち打ち、禁固刑、罰金、国外追放などとされている。

 英大使館の報道官が26日に明らかにしたところによると、ギボンズさんはまだ起訴されておらず、冒とくの意図も否定しているという。ギボンズさんは未決の状態で2日目の夜を迎えることとなった。

 ハルツーム州議会の議員たちは、大使館関係者や援助機関関係者、さらにはスーダン人富裕層の師弟が通う外国語学校に対し、直ちに厳しい統制をかけることを要求した。

 信心深いイスラム教徒にとって、預言者ムハンマドを具現化することは、冒涜(ぼうとく)であり厳しく禁止されている。

 専門家によると、ギボンズさんが起訴された場合、禁固刑、むち打ち、罰金もしくは国外追放のいずれかの刑が科されるという。(c)AFP/Jennie Matthew