【11月27日 AFP】欧州連合(EU)のピーター・マンデルソン(Peter Mandelson)欧州委員(通商担当)は26日、北京(Beijing)で開催された食の安全確保に関する国際フォーラムで中国製品の安全性に言及し、「このような問題が発生した後で、なお近年の輸出の伸びを維持したいならば、中国が最優先で取り組むべき課題は、消費者の信頼の回復・維持に務めることだ」と指摘した。

 今週、北京で始まる中国EU首脳会談に参加するため訪中したマンデルソン委員は、最近のデータをもとに中国製品の安全性問題は今後も急激に高まるとの見通しを示した。

 中国はこの数か月、中国製品の信頼構築のため粗悪品の取り締まりを強化している。

 中国の呉儀(Wu Yi)副首相は、中国製の食品の安全基準が国際基準に追いついていないことを認め、より安全な制度を導入している各国に問題解決に向けた支援を要請した。

 だがマンデルソン委員は、中国が食の安全性に真剣に取り組む気があるなら、偽造品に関する問題にも取り組む必要があると指摘している。同委員によると、2006年にEU圏内で差し押さえられた偽造品の8割が中国製だという。(c)AFP