【11月20日 AFP】カンボジアの旧ポル・ポト(Pol Pot)政権時代の大量虐殺を裁くカンボジア特別法廷(Extraordinary Chambers in the Courts of CambodiaECCC)は20日、同法廷設置後初の公開審理を開始した。

 関係者の多くが、審理開始をカンボジアの血塗られた過去を裁く公判開始に向けた、記念すべき第一歩と位置づける。同法廷のReach Sambath広報官も、審理開始を「非常に意義あることだ」とAFPに語った。

 同法廷はまず、元政治犯収容所長カン・ケ・イウ(Kang Kek Ieu、65)被告(通称ドッチ、Duch)の公判前拘束を不当とする弁護側の異議申し立てに関する審理を開始した。

 1975年から79年のポル・ポト政権下で、悪名高いトゥール・スレン(Tuol Sleng)政治犯収容所の所長だったカン・ケ・イウ被告は、特別法廷で裁かれる元ポル・ポト政権幹部5人のトップを切って7月に特別法廷に拘束された。同被告は、子どもを含む1万6000人の拷問や処刑に関与したとして「人道に対する罪」に問われている。

 一方、弁護側は、被告が1999年にカンボジア政府によってすでに逮捕され、裁判を経ずに軍刑務所に数年間収監されていたことを根拠に、同被告の釈放を求めるものとみられる。弁護側は、この事実を証明する法的書類も存在すると主張している。(c)AFP