【11月18日 AFP】(18日 一部更新)ウクライナ東部のドネツク(Donetsk)地域のZasyadko炭鉱で18日未明に発生したガス爆発で、炭鉱作業員の死者が少なくとも33人に上った。また、依然として数十人が行方不明になっている。同国政府が明らかにした。

 アンドリー・クリュイエフ(Andriy Klyuyev)副首相が国営テレビで発表したところによると、救助隊は爆発現場で作業に当たっていた残りの77人の捜索を行っている。爆発で火災が発生し、まだ鎮火していないという。

 現場には同日朝から知らせを聞いた作業員の家族らが詰め掛けている。

 65の救助チームと21の医療チームが救出に当たっているが、事故で換気システムに影響があったことから、作業は難航しているという。

 事故が発生した同日午前3時11分(日本時間10時11分)には、同炭鉱では約450人以上の作業員が働いていた。労働安全当局によると、これまでに約300人が避難したという。

 ウクライナで最大規模のZasyadko炭鉱は約1万人の作業員を抱えており、毎日最大1万トンの石炭を生産している。これまでにも繰り返し死者を出す事故が発生しており、国内で最も危険な炭鉱の1つとされてきた。

 同国の炭鉱労働者組合幹部によると、事故の大半はメタンガスの蓄積によるものだという。メタンガスは坑道内で突然発生する可能性があるという。

 ウクライナ東部に集中する同国の炭鉱は、世界的にみても危険性が高いとされている。(c)AFP/Oleksander Privalov