【11月10日 AFP】ニューヨークの連邦大陪審は9日、バーナード・ケリック(Bernard Kerik)前ニューヨーク(New York)市警本部長(52)を脱税などの汚職容疑で正式に起訴した。ケリック被告は、2008年米大統領選で共和党の最有力候補となっているルドルフ・ジュリアーニ(Rudolph Giuliani)前ニューヨーク市長の元側近だったことで知られている。

 連邦大陪審に、脱税、有線電気通信に関する不正行為、および虚偽の証言など計14件の容疑で起訴されたケリック被告は、無罪を主張、保釈金50万ドル(約5550万円)を支払って保釈された。

 すべての容疑で有罪となれば、同被告には懲役142年と罰金約500万ドル(約5億5300万円)が科される。

 地元の報道によると、ケリック被告の公判は今後半年から1年に及び、来年行われる大統領選の終盤にまで差し掛かる見通しであることから、ジュリアーニ前市長にとってさらに逆風が吹く可能性もある。

 同被告は、ジュリアーニ氏がニューヨーク市長在職時に市警本部長に任命されており、民主党の報道官は、今回の不祥事がジュリアーニ前市長の選挙戦に悪影響を及ぼす可能性が高いとの見解を示した。

 同件について、アイオワ(Iowa)州で選挙遊説中だったジュリアーニ前市長は8日、「わたしのミスだ」と述べている。(c)AFP/James Hossack