15歳で拘束の「テロ容疑者」、敵性戦闘員の認定をめぐり審理へ
このニュースをシェア
【11月7日 AFP】米特別軍事法廷は8日、15歳の時にアフガニスタンでテロ容疑者として拘束され、以降キューバのグアンタナモ湾(Guantanamo Bay)にある米海軍基地に収容されているカナダ出身のオマール・カードル(Omar Khadr)容疑者(20)が、「テロとの戦い」における「不法敵性戦闘員」に該当するか否かを決定する審理を開く。
2001年9月11日の米同時多発テロを受けて始まった米国の「テロとの戦い」では、最初のテロ容疑者たちの検挙から6年間、特別軍事法廷で結審した実質的な公判はない。
カードル容疑者は15歳だった2002年に、手投げ弾を投げて米陸軍の衛生兵を死亡させたとして、アフガニスタンで拘束され、殺人、殺人未遂、共謀、テロほう助の疑いがかけられている。同時に拘束され、グアンタナモ基地に収容されている320人のほとんどは、今も訴追されないまま拘束されている。
カードル容疑者はカナダ生まれで、父親の後を追ってアフガニスタンに渡り、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のメンバーになるため軍事訓練を受けたとされる。弁護側は、当時同容疑者は少年兵で、成人と同様に扱うべきではないと主張している。
カードル容疑者の法的身分は、米国の通常の司法制度と特別軍事法廷間で確定されず、その間、身柄はグアンタナモ基地内の米軍収容所に拘束され、家族や友人らとの接触も一切断たれている。
容疑者の父のアハメド・サイード・カードル(Ahmed Said Khadr)氏はエジプト生まれで、「カナダ人」の通称で知られ、アルカイダ最大のスポンサーだったとされる人物。アルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者の友人でもあり、パキスタン軍との銃撃戦で2003年に死亡した。
■二転三転するグアンタナモ収容者裁判
6月に開かれたカードル容疑者の初公判で、軍判事のピーター・ブラウンバック(Peter Brownback)大佐は、カードル容疑者に対する「敵性戦闘員」認定は、軍事査問委員会が求める特別軍事法廷での審理要件を満たしていないと判断、同容疑者に対するすべての起訴を却下していた。
査問委員会設置の根拠となった法律では、被拘束者を「不法敵性戦闘員」として特別軍事法廷で裁くか否かを同委員会が決定するとしているが、カードル容疑者はそれ以前に拘束されたため、単なる「敵性戦闘員」として認定されていた。
米政府は6月の却下について、用語的な誤解釈に基づいたもので不服だとし、控訴した。上級軍法会議は10月2日、カードル容疑者の身分を決定する権限はブラウンバック判事にあるとの判断を下した。
8日に「不法敵性戦闘員」の認定要件をめぐる審理が開かれ、カードル容疑者の身分も決定するとみられる。
一方、「テロとの戦い」別の容疑者で、ビンラディン容疑者の運転手兼ボディーガードだったとされるイエメン人、サリム・アハメド・ハムダン(Salim Ahmed Hamdan)容疑者の公判も、12月5日に開かれる。
ブラウンバック判事は6月、同じく「不法敵性戦闘員」には該当しないという理由で、ハムダン容疑者に対する公訴も却下していた。
12月5日には米連邦最高裁で、グアンタナモ基地収容者に米国憲法が適用されるか否かを問う審理も行われる。(c)AFP/Fanny Carrier
2001年9月11日の米同時多発テロを受けて始まった米国の「テロとの戦い」では、最初のテロ容疑者たちの検挙から6年間、特別軍事法廷で結審した実質的な公判はない。
カードル容疑者は15歳だった2002年に、手投げ弾を投げて米陸軍の衛生兵を死亡させたとして、アフガニスタンで拘束され、殺人、殺人未遂、共謀、テロほう助の疑いがかけられている。同時に拘束され、グアンタナモ基地に収容されている320人のほとんどは、今も訴追されないまま拘束されている。
カードル容疑者はカナダ生まれで、父親の後を追ってアフガニスタンに渡り、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のメンバーになるため軍事訓練を受けたとされる。弁護側は、当時同容疑者は少年兵で、成人と同様に扱うべきではないと主張している。
カードル容疑者の法的身分は、米国の通常の司法制度と特別軍事法廷間で確定されず、その間、身柄はグアンタナモ基地内の米軍収容所に拘束され、家族や友人らとの接触も一切断たれている。
容疑者の父のアハメド・サイード・カードル(Ahmed Said Khadr)氏はエジプト生まれで、「カナダ人」の通称で知られ、アルカイダ最大のスポンサーだったとされる人物。アルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者の友人でもあり、パキスタン軍との銃撃戦で2003年に死亡した。
■二転三転するグアンタナモ収容者裁判
6月に開かれたカードル容疑者の初公判で、軍判事のピーター・ブラウンバック(Peter Brownback)大佐は、カードル容疑者に対する「敵性戦闘員」認定は、軍事査問委員会が求める特別軍事法廷での審理要件を満たしていないと判断、同容疑者に対するすべての起訴を却下していた。
査問委員会設置の根拠となった法律では、被拘束者を「不法敵性戦闘員」として特別軍事法廷で裁くか否かを同委員会が決定するとしているが、カードル容疑者はそれ以前に拘束されたため、単なる「敵性戦闘員」として認定されていた。
米政府は6月の却下について、用語的な誤解釈に基づいたもので不服だとし、控訴した。上級軍法会議は10月2日、カードル容疑者の身分を決定する権限はブラウンバック判事にあるとの判断を下した。
8日に「不法敵性戦闘員」の認定要件をめぐる審理が開かれ、カードル容疑者の身分も決定するとみられる。
一方、「テロとの戦い」別の容疑者で、ビンラディン容疑者の運転手兼ボディーガードだったとされるイエメン人、サリム・アハメド・ハムダン(Salim Ahmed Hamdan)容疑者の公判も、12月5日に開かれる。
ブラウンバック判事は6月、同じく「不法敵性戦闘員」には該当しないという理由で、ハムダン容疑者に対する公訴も却下していた。
12月5日には米連邦最高裁で、グアンタナモ基地収容者に米国憲法が適用されるか否かを問う審理も行われる。(c)AFP/Fanny Carrier