パキスタン 民間テレビ局はインターネットでの報道を強化 新聞は部数増
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【11月6日 AFP】3日夜の非常事態宣言後、厳しい規制を受けているパキスタンの民間テレビ局は、インターネットで国民に情報を伝え始めた。
ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領が非常事態を宣言する数分前に各テレビ局がこれを報じたことを受け、パキスタン当局は3日、テレビ局の放送を中断させた。
その後、国営テレビは政府方針に沿った放送を行っているが、民放各局は放送ができない状況が続いている。情報が不足するなか、一時は軍のクーデターでムシャラフ大統領が失脚したという噂も流れた。
しかし、民間テレビ局側も反撃を始めている。その手段はインターネットや衛星放送だ。
パキスタン最大のニュース専門のケーブルテレビ局、ジオ・テレビ(Geo Television)のImran Aslam社長はAFPの取材に対し、「現在、パキスタンでニュースはいわば禁制品で、闇市場で取り引きされているようなものだ」と語った。
同社は4日、携帯電話のニュース配信契約者に対し、同社のウェブサイトの利用を促すメールを送った。以後、ウェブサイトへのアクセス数は急激に増加しているという。別の民間テレビ局ARY Oneも同様の措置をとったという。
人口約1億6000万人のパキスタンのインターネットユーザーは現在、300-500万人。2001年から100万人近く増加している。
国内ではこれまで、電子メディアの普及が遅れていた。電子メディアの普及に動いていた大統領にとっても、それを歓迎したメディアにとっても、今回の非常事態宣言が普及を促したことは皮肉としか言いようがない。
ムシャラフ大統領が2003年にテレビ放送の規制を緩和した結果、チャンネル数が急増し、トークショーやドラマ、さらには政治を風刺する番組まで放送されるようになった。しかし2007年3月9日にムシャラフ大統領が最高裁長官を停職処分にして以来、政府はテレビ報道に厳しい姿勢をとるようになった。3月16日には、警察が首都イスラマバード(Islamabad)にあるジオ・テレビの社屋を襲撃するという事件もあった。もっとも、この事件に対しムシャラフ大統領は遺憾の意を表明している。
これらのことから、非常事態宣言発令後の政府による厳格なメディア統制は意外な措置ではなかったと言えるだろう。パキスタンの放送局は今後、機材の没収や社屋の一時閉鎖を強いられる恐れもある。
テレビは衛星放送でも視聴できるため、衛星アンテナの需要が激増している。ある衛星放送機器の販売業者はこれまで1店舗で週に1、2個しか売れなかったものが、非常事態宣言後は1日に30個の注文を受ける日もあると話す。
新聞もメディア統制の恩恵を受けている。南部カラチ(Karachi)では、非常事態宣言以後、新聞の販売部数が倍増しているという。
一方で、テレビ放送の制限により、保守的で外出する機会も少ない女性たちは必要な情報すら得られず不便を感じている。「ドラマや映画しか放送されないので、世の中のことがさっぱりわからない」とカラチ在住の女性は不満を口にした。(c)AFP/Mohammad Husain
ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領が非常事態を宣言する数分前に各テレビ局がこれを報じたことを受け、パキスタン当局は3日、テレビ局の放送を中断させた。
その後、国営テレビは政府方針に沿った放送を行っているが、民放各局は放送ができない状況が続いている。情報が不足するなか、一時は軍のクーデターでムシャラフ大統領が失脚したという噂も流れた。
しかし、民間テレビ局側も反撃を始めている。その手段はインターネットや衛星放送だ。
パキスタン最大のニュース専門のケーブルテレビ局、ジオ・テレビ(Geo Television)のImran Aslam社長はAFPの取材に対し、「現在、パキスタンでニュースはいわば禁制品で、闇市場で取り引きされているようなものだ」と語った。
同社は4日、携帯電話のニュース配信契約者に対し、同社のウェブサイトの利用を促すメールを送った。以後、ウェブサイトへのアクセス数は急激に増加しているという。別の民間テレビ局ARY Oneも同様の措置をとったという。
人口約1億6000万人のパキスタンのインターネットユーザーは現在、300-500万人。2001年から100万人近く増加している。
国内ではこれまで、電子メディアの普及が遅れていた。電子メディアの普及に動いていた大統領にとっても、それを歓迎したメディアにとっても、今回の非常事態宣言が普及を促したことは皮肉としか言いようがない。
ムシャラフ大統領が2003年にテレビ放送の規制を緩和した結果、チャンネル数が急増し、トークショーやドラマ、さらには政治を風刺する番組まで放送されるようになった。しかし2007年3月9日にムシャラフ大統領が最高裁長官を停職処分にして以来、政府はテレビ報道に厳しい姿勢をとるようになった。3月16日には、警察が首都イスラマバード(Islamabad)にあるジオ・テレビの社屋を襲撃するという事件もあった。もっとも、この事件に対しムシャラフ大統領は遺憾の意を表明している。
これらのことから、非常事態宣言発令後の政府による厳格なメディア統制は意外な措置ではなかったと言えるだろう。パキスタンの放送局は今後、機材の没収や社屋の一時閉鎖を強いられる恐れもある。
テレビは衛星放送でも視聴できるため、衛星アンテナの需要が激増している。ある衛星放送機器の販売業者はこれまで1店舗で週に1、2個しか売れなかったものが、非常事態宣言後は1日に30個の注文を受ける日もあると話す。
新聞もメディア統制の恩恵を受けている。南部カラチ(Karachi)では、非常事態宣言以後、新聞の販売部数が倍増しているという。
一方で、テレビ放送の制限により、保守的で外出する機会も少ない女性たちは必要な情報すら得られず不便を感じている。「ドラマや映画しか放送されないので、世の中のことがさっぱりわからない」とカラチ在住の女性は不満を口にした。(c)AFP/Mohammad Husain