【11月5日 AFP】5日に上海株式市場に上場したペトロチャイナ(中国石油天然ガス集団、PetroChina)株は同日、取引開始直後に新規公募価格(16.7元)を191%上回る48.62元をつけ、時価総額で世界最高を記録した。

 中国株式市場のバブルは最終的には崩壊するとの観測にもかかわらず、多額の資金が市場に投入され、中国市場の過熱ぶりが示された形だ。

 ペトロチャイナ株はニューヨークおよび香港市場ではすでに取引されているが、上海市場上場初日の時価総額は、一時1兆1000億ドルをつけた後、約1兆ドルまで下落した。これはエクソンモービル(ExxonMobil)の時価総額のほぼ2倍となる。上海総合指数は前週増末比2.48%安で終えた。

 一方、収益ではペトロチャイナは世界50位にも入っていない。これは、同社の企業価値にも、過熱気味の中国市場にも注意を促す材料といえる。

 同社株式は新規公募価格を163%上回る43.96元で終了、香港では6.63%安の18.30香港ドルで前場を終了した。市場アナリストの間では、「伸びしろがあまりないため、個人投資家がいま投資するのはやや危険」「適正株価は35元付近」との分析も聞かれた。

 2007年の中国株式市場での株式売買額は記録的な規模となった。年初からの主な新規株式公開は次の通り。数値は株式売買額、ドルへの換算は上場日のレート。

ペトロチャイナ:89億ドル(11月5日上場)
中国神華能源(Shensua Energy):89億ドル(10月9日上場)
中国建設銀行(China Construction Bank):77億ドル(9月25日上場)(c)AFP/Benjamin Morgan