【10月28日 AFP】ローマ発の本格的国際映画際、第2回ローマ国際映画祭(Rome Film Festival)が最終日を迎えた27日、授賞式が開催され、各賞が俳優・監督らに授与された。

■最優秀作品賞
 
 最優秀作品賞(Best Film Award)にカナダ人ジェイソン・ライトマン(Jason Reitman)監督の映画『Juno』が選ばれた。同映画は妊娠した10代の若者を取り巻く、感動的で愉快なストーリー。ライトマン監督は「受賞に関して「本当に嬉しさと大きな驚きでいっぱいです。自分の作品を違う文化の中に持ち込むのは、身のすくむ思いでしたが、みなさんが私の映画で笑っているのを聞いて本当にほっとしました」と語り、脚本家のディアブロ・コーディ(Diablo Cody)が手がけた同映画の脚本に対して「歯切れが良く、洗練され、笑いを誘う」素晴らしいものだったと称賛した。

■最優秀男優賞

 最優秀男優賞(Best Actor)は、カナダ人のジェレミー・ポデスワ(Jeremy Podeswa)監督の映画『Fugitive Pieces』に出演したクロアチア人俳優のラデ・シェルベッジア(Rade Serbedzija)が受賞した。同映画は、第二次世界大戦で両親を亡くし、カナダに移住したポーランド移民を描いている。

 ポデスワは受賞を「世界中の『外国人』、小さな田舎から都会に出て、おかしなアクセントでしゃべり、毎日生き抜こうと一生懸命な人々」に捧げたいと語った。

■最優秀女優賞

 最優秀女優賞(Best Actress)は、中国人のクー・チャンウェイ(Gu Changwei)監督の映画『Li Chun - And the Spring comes』に出演した女優、ジャン・ウェンリー(Jiang Wenli)が受賞した。同映画は、文化大革命の時代に北京の舞台に立つことを夢みるオペラ歌手を描いている。ジャンは「叙情詩オペラの都であるローマで素晴らしい喜びをいただきました」と語った。役柄を演じるため、ジャンは18㎏の増量と、魅力的でなくなる化粧に長い時間をかけた。

■特別審査員賞

 特別審査員賞はイラン人のアボルファズル・ジャリリ(Abdolfaz Jalili)監督の映画『ハーフェズ ペルシャの詩(Hafez)』が受賞した。イスラム教指導者の娘とその家庭教師の間のかなわぬ恋を描く、『ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)』のイラン版と宣伝された同映画は、14世紀のペルシアの神話と詩人ハーフェズ(Hafez)の話や詩を基に作られた。同映画はジャリリ監督の14作品目となるが、監督の映画が国内で上映されたことはない。「今年度はとても良い気分だ。映画祭が人々を待っていたように感じた」と授賞式で監督のコメントが読まれた。

■今年のローマ国際映画祭

 最優秀ドキュメンタリー作品賞は、オーストラリアのAnna Broinowsky監督の映画『Forbidden Lies』が受賞した。また、コンペティション部門外ではケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)出演の超大作『Elizabeth: The Golden Age』、ロバート・レッドフォード(Robert Redford)が監督・出演しトム・クルーズ(Tom Cruise)やメリル・ストリープ(Meryl Streep)も共演を果たした『大いなる陰謀(Lions for Lambs)』、10年ぶりに映画界に帰ってきたフランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)監督の作品『Youth Without Youth』も上映された。

 ワルテル・ベルトローニ(Walter Veltroni)市長の発案で始まり、開催2回目を迎えた今年度は33カ国、102作品が10日間に渡って上映され、11万枚のチケットが発券されたと運営組織は公表している。ヴェネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)との競合が懸念されてきた同映画祭だが、議論の末に両市とも映画祭の差異を見い出す努力をしてきた。ローマ国際映画祭が打ち出す特徴は、大衆向けの映画祭としての敷居の低さだ。ローマのシネマ財団(Cinema Foundation for Rome)会長のGoffredo Bettini氏は、「ローマ国際映画祭は成長し、力強く生き残っていくだろう」と授賞式で語った。(c)AFP