【特集:マックスマーラ】マックスマーラ社長 ルイジ・マラモッティ氏:インタビュー
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【東京 19日 上間常正】東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで開かれているマックスマーラの回顧展「coats! MaxMara, 55 Years of Italian Fashion」は、戦後のプレタポルテの発展の歴史そのものを示す内容となっている。このブランドを率いるルイジ・マラモッティ(Luigi Maramotti)社長に、その独自のファッション哲学と経営理念、そして回顧展のねらいについて聞いた。
■プレタポルテメーカーとしての理念
「服を作るということは、単に作品としてのモデルを作ることではない。企画からデザイン、製造の細部の専門的な作業がすべてかかわった結果として生み出されるのです。それが、マックスマーラが創業以来ずっと追求し続けてきたプレタポルテメーカーとしての理念です」。ルイジ・マラモッティ社長はまずそう語った。
今回の回顧展では、その姿勢がユニークな展示の仕方に見事に反映されている。「通常の展覧会とは全く異なるものにしたかった。最後に製造工程を示したのは、縫い目のステッチを考えたり、製品をチェックしながらアイロンをかけたりすることも、クリエーションの大切な一部だと考えているからです」
この姿勢は、オートクチュールのファッション性と工場生産の合理性を結びつけようとした創立者であり父親のアキーレ・マラモッティから一貫して引き継がれてきたものだ。「1951年の創立当時のアパレル産業はアイデアに乏しかった。高度なエレガンスとファッション性を意識した既製服を初めて出したのがマックスマーラでした」。価格もすべて手作業のオートクチュールと比べてずっと安かった。
「それによって、多くの女性にファッション性の高い服を供給できるようになったのです」
■タイムレスな服を目指して
高度なテーラーリング技術を合理的で確実な工場生産システムに変換する努力は、製品の機能性や耐久性の向上という新たな服の価値も生み出した。「それによって、流行よりもデザインや機能性を重視した『タイムレスな』服という、マックスマーラの服つくりの大きな理念も生まれました」という。
あくまで私見なのですが、としながらも、デザイン哲学についてはこう語る。「装飾ではなくて、構築的なものを重視して、シェイプを大切にしながら素材を吟味すること。それが最もエレガントであることを証明していきたいと思っています」
■イノベーションのDNA
回顧展で確認できたことは、「マックスマーラの創立時のイノベーションのDNAを再認識できた。それは人々があっと驚くようなことではなくて、概念的なプロセスでの革新性でした」という。もう一つは、「たとえば40年前くらいのコートのラインがもっていた、今でも十分に通用する新しさだった」。
その発見を通じて、マックスマーラがデザインという側面からプロポーションのバランスを常に重視してきたことの新しさも再認識できたのだという。彼がいう「タイムレス」ということの意味には、こうしたデザイン上の継続性も含まれている。
「これも私見なのですが、タイムレスで長持ちのする服を作ることは、地球環境の保護にもつながるのではないでしょうか。もっとも服があまり売れなくなっても困るのですが」
地中海的理性を秘めたような知的な容貌。ゆっくりと静かな語り口だが、最後にユーモアも交えながら魅力的な笑顔を見せた。(c)MODE PRESS
■プレタポルテメーカーとしての理念
「服を作るということは、単に作品としてのモデルを作ることではない。企画からデザイン、製造の細部の専門的な作業がすべてかかわった結果として生み出されるのです。それが、マックスマーラが創業以来ずっと追求し続けてきたプレタポルテメーカーとしての理念です」。ルイジ・マラモッティ社長はまずそう語った。
今回の回顧展では、その姿勢がユニークな展示の仕方に見事に反映されている。「通常の展覧会とは全く異なるものにしたかった。最後に製造工程を示したのは、縫い目のステッチを考えたり、製品をチェックしながらアイロンをかけたりすることも、クリエーションの大切な一部だと考えているからです」
この姿勢は、オートクチュールのファッション性と工場生産の合理性を結びつけようとした創立者であり父親のアキーレ・マラモッティから一貫して引き継がれてきたものだ。「1951年の創立当時のアパレル産業はアイデアに乏しかった。高度なエレガンスとファッション性を意識した既製服を初めて出したのがマックスマーラでした」。価格もすべて手作業のオートクチュールと比べてずっと安かった。
「それによって、多くの女性にファッション性の高い服を供給できるようになったのです」
■タイムレスな服を目指して
高度なテーラーリング技術を合理的で確実な工場生産システムに変換する努力は、製品の機能性や耐久性の向上という新たな服の価値も生み出した。「それによって、流行よりもデザインや機能性を重視した『タイムレスな』服という、マックスマーラの服つくりの大きな理念も生まれました」という。
あくまで私見なのですが、としながらも、デザイン哲学についてはこう語る。「装飾ではなくて、構築的なものを重視して、シェイプを大切にしながら素材を吟味すること。それが最もエレガントであることを証明していきたいと思っています」
■イノベーションのDNA
回顧展で確認できたことは、「マックスマーラの創立時のイノベーションのDNAを再認識できた。それは人々があっと驚くようなことではなくて、概念的なプロセスでの革新性でした」という。もう一つは、「たとえば40年前くらいのコートのラインがもっていた、今でも十分に通用する新しさだった」。
その発見を通じて、マックスマーラがデザインという側面からプロポーションのバランスを常に重視してきたことの新しさも再認識できたのだという。彼がいう「タイムレス」ということの意味には、こうしたデザイン上の継続性も含まれている。
「これも私見なのですが、タイムレスで長持ちのする服を作ることは、地球環境の保護にもつながるのではないでしょうか。もっとも服があまり売れなくなっても困るのですが」
地中海的理性を秘めたような知的な容貌。ゆっくりと静かな語り口だが、最後にユーモアも交えながら魅力的な笑顔を見せた。(c)MODE PRESS