【10月18日 AFP】カナダのスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相は17日、ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏に名誉市民の称号を授与する決議案を、下院が全会一致で採択したと発表した。

 ハーパー首相は議会で演説し、スーチー氏について「ビルマの民主主義と人権を求める運動の原動力であり、政治的自由を求めるビルマ(ミャンマー)の人々のシンボル。ほかの誰よりも、ビルマの人々の窮状に国際的な注目を向けさせた」とたたえた。

 その上で、「わが国は自由、民主主義、人権、法治を建国理念として築かれた。同じ価値観を持つ世界中の人々、そして特に、それを否定された人々とわれわれは連携しなければならない」と、称号授与の理由を説明した。

 決議案は今後、上院に送られる。

 カナダはこれまでに、南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)前大統領、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)、スウェーデンの外交官ラウル・ワレンバーグ(Raoul Wallenberg)氏に名誉市民の称号を授与している。(c)AFP