【10月15日 AFP】ロシア政府の報道官は14日、米国によるミサイル防衛(MD)施設の東欧配備を巡る米ロ間の緊張の高まりについて、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相と協議するため、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領が同日からドイツを訪問すると発表した。プーチン大統領は米国のMD配備問題という観点から、戦略的安定の問題について話し合う予定。

 12日に行われた米ロの外相、国防相によるMD問題を巡る会合では、ロシア側が米国防省のMD東欧配備計画を敵対行為と指摘、交渉は決裂した。

 コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は会合で、2010年までにポーランドに迎撃ミサイルを、チェコにレーダーを配備する計画を凍結するよう求めたロシア側の要請を拒否。

 これに対しセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)露外相は、米国が計画を凍結しない場合は「脅威をなくすための手段を取る」と米国をけん制する発言を行った。

 プーチン大統領は冷戦時代に締結された欧州通常戦力条約(CFE)をはじめとする条約の破棄を示唆している。

 防衛問題による欧州の分裂を懸念するドイツのメルケル首相は、これまでにも米国のMD配備計画について北大西洋条約機構(NATO)による仲裁を主張。チェコやポーランドに対しては、独断による行動を自制するよう提案している。

 ロシア政府報道官によると、プーチン大統領はメルケル首相との会談で核不拡散条約やイラン核問題についても協議する予定だという。ライン(Rhine)川沿いのウィースバーデン(Wiesbaden)で2日間にわたり行われる会談には、両国首脳のほか閣僚らも出席する。(c)AFP/Emsie Ferreira