【10月8日 AFP】(一部訂正)世界的なビジネスソフトウェア企業、独SAPは7日、仏Business Objectsを約48億ユーロ(約8000億円) で買収することで同社と合意したと発表した。

 両社のウェブサイトに掲載された共同文書によると、SAPはBusiness Objects株式を1株当たり42ユーロ(約7000円)で買い取ることを提案。Business Objectsの取締役会は買収提案を承認したという。

 Business Objectsの2006年の売上は8億8600万ユーロ(約1465億円)。

 同文書によると、「SAPとBusiness Objectsはプロセス、ビジネスの専門家に対し、協力して高価値の解決策を提案することを目指す」という。

 買収手続は2008年第1四半期に完了する見通し。

 買収後、Business ObjectsはSAPグループ傘下の企業として独立して運営され、Business Objectsの顧客には、開かれた、幅広い、統括的なビジネスインテリジェンスサービスを提供し続けるという。

 SAPのヘニング・カガーマン(Henning Kagermann)CEOは共同文書の中で、「Business Objectsの買収は、取り扱い分野を2010年までに倍増させ、顧客を10万人にまで拡大するというSAPの戦略の一環だ」としている。SAPの現在の顧客は約4万1200人で、2006年のソフトウェアライセンス販売額は31億ユーロ(約5100億円)。

 競合相手の米オラクル(Oracle)が、2004年から250億ドル(約3兆円)を買収に投じてきたのと対照的に、組織の拡充に重点を置いてきたSAPにとって、今回の買収は劇的な戦略転換となった。

 オラクルはこのほか、3月に管理ソフトウェア開発会社ハイぺリオン(Hyperion)を33億ドル(約3900億円)で買収している。(c)AFP