【10月7日 AFP】(8日記事更新、9日写真追加)米国では1942年にイタリア、ジェノバ(Genoa)生まれの航海家、クリストファー・コロンブス(Christopher Columbus)が米大陸を発見した日を祝うため、1934年に10月の第2月曜日を「コロンブス・デー(Columbus Day)」と定めた。

 モルモン教徒のなかには、中東のJarediteの出身のMahonri Moriancumerが太平洋ないしは大西洋を横断して紀元前2000年に米大陸を発見したと信じる人もいる。潜水艦に似た船舶に乗って、ということだがこれは誰も定かではない。

 英国の歴史家、ギャビン・メンジーズ(Gavin Menzies)は、米大陸を発見したのは中国人で、帆船団で航海し、コロンブスよりも早い1421年に新大陸に到達したと著書やウェブサイトで主張している。
 
 アイルランドの伝説では、聖ブレンダン(Saint Brendan)が米大陸を発見したことになっており、ノルウェーの高い評価を受けている人類学者で探検家のトール・ヘイエルダール(Thor Heyerdahl)博士は、古代エジプト人が海を渡って中米地峡(ちきょう)の先住民にピラミッド建築を教えたという説を唱えている。

 ヘイエルダール博士の説は、バイキングの探検家、レイフ・エリクソン(Leif Erikson)がコロンブスよりも少なくとも500年早く、米大陸に上陸したという説を裏付ける。エリクソンは、ワインの豊かな土地を意味する「ビ ンランド(Vinland)」に上陸したと伝えられている。探検後に作成された地図によると、ビンランドは現在のニューファンドランド(Newfoundland)にあたる。

 諸説あるものの、コロンブスが発見したという主張が最も息が長い。コロンブスは1492年の10月12日に、現在のドミニカ共和国とハイチにあたる島に 上陸し、その島をサンサルバドル(San Salvador)と名付けた。その歴史的な航海の年号を、全米の小学校では詩を使って韻を踏んで教えていた。

 ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領は、「ジェノバ出身の偉大な探検家」に敬意を表し、コロンブス・デーにはすべての公共施設で国旗を掲げるよう命じた。(c)AFP/Karin Zeitvogel