【10月6日 AFP】台風14号(レキマー、Lekima)が直撃したベトナムで、AFPが全国の災害救援当局を通じて調べたところによると少なくとも20人が死亡、8人が行方不明となった。また国の災害対策局によると、家屋・建物数万棟が被害を受けた。

 台風14号は3日夜、最大風速約32.5メートルで大雨を伴ってベトナムに上陸、中央部と北部の各地で洪水をもたらした。

 グエン・タン・ズン(Nguyen Tan Dung)首相は地元当局に対し、十分な食料や医療品を準備するとともに洪水の危険性が高い地域にある堤防の補強のため資材を動員するよう要請した。

 最も被害の大きかった中央部のゲアン(Nghe An)省では、地元当局によると数か所で大規模な洪水が発生したため、救助隊が被災地に到着するのが遅れているという。

 地元災害対策担当者は「軍や警察などの救助隊は全力を尽くしているが、複数の地域にはたどり着くことができない。電話網も寸断されてしまった」と語った。

 台風14号による被害は推定4100万ドル(約48億円)とみられている。

 熱帯性低気圧から発達したこの台風は、フィリピンで死者9人、行方不明者と負傷者各1人を出していた。(c)AFP