【10月6日 AFP】今月12日から20日まで、米国、カナダ、欧州の大学生が建築技術を競うコンペが米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で開催される。ただし、このコンペでは、出展される住宅の電気、冷蔵庫、テレビなどの電力はすべて太陽エネルギーで賄われなければならない。

 この「太陽光発電十種競技(Solar Decathlon)」コンペは今年で3回目となり、20チームが参加。各チームはコンペ出展の2年前からプロジェクトに着手していた。

 審査は、各チームの住宅を、構造、技術、実現性、居住性に加え、実際に太陽エネルギーによる電力でお湯が供給されるかなど、10項目の基準を建築工学の専門家が行う。また、住宅に供給される太陽エネルギーで、電気自動車の給電も可能でなければならない。

 名誉ある優勝者への商品は「名声」のみとなっている。

 このコンペを主催する米エネルギー省は、学生らが将来、科学や工学の分野で活動することを奨励し、また再利用可能なエネルギーに対する知識を普及させ、太陽エネルギー技術の市場化を促進するためにこのコンペを立ち上げたという。

 同省はプロジェクト立ち上げのため、各チームに10万ドル(約1170万円)の資金を提供したが、住宅建築費としては十分な金額ではない。建築費の出資者を見つけられるかどうかは学生次第となっている。

 12万5000人の来場が見込まれている今年のコンペは天候に恵まれることが期待されている。前年の会期中は連日雨に見舞われた。(c)AFP/Virginie Montet